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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第108話:グランバニアは概ね平和!?
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風に煽られ彼女の来てる真っ白なワンピースの裾がヒラヒラはためいており、そこから覗える服の中はノーパン・ノーブラである事を俺に教えてくれる。
本当に誰だ? 俺の記憶には残ってないのだが……

「何でお前等が居るのに、リュカだけが来てないんだ!?」
「お前誰だ!? お前か俺等をこんな所に連れてきたのは?」
自分の欲求しか伝えず、俺等への説明をしないこの美少女に、流石に怒鳴り付ける俺。
だが……

「だからお前は馬鹿ウルフなんだ! ラーミアの事を忘れたのか」
「ラ、ラーミア?」
目の前の美少女は俺の言葉を聞いて、不機嫌さを増大させながら俺の鼻先へ独特な形状の杖を突き付けてきた。そう見覚えのある杖……変化の杖を突き付けて。

「え!? ラーミアって、あのラーミア!?」
「他に誰が居る! そんな事よりも如何してリュカは来てないんだ? 折角時空を移動する方法を習得したのに!」
じ、時空を移動する!?

「おい如何いう意味だ……時空を移動するって?」
「本当に馬鹿だなお前は。そのままの意味だよ馬鹿! やっと大人になれてリュカと交尾出来るようになったのに、人間の寿命は短くてリュカが先に死んじゃったから、一生懸命時空を移動する方法を見付けて、リュカを迎えに行ったんだ」

えぇ〜……そんな凄い事が出来る鳥だったの?
だって凄いアホの子だったじゃん!
何で時空を移動出来ちゃうの?

「時空を移動するのには凄いエネルギーを必要とするんだ……一旦卵に籠もって充電してからじゃないと行えないんだぞ! お前等が邪魔しなければリュカと交尾が出来たのに!!」
やっぱりアホの子! 死んだ人間と交尾する為だけに、凄い力を使ってる。

「あぁもう……何度も時空を移動して、やっとリュカを見付けたのに」
えぇ……何度もやってんの?
これ何度目? もしかして無関係の人間を沢山巻き込んできたの?

「仕方ない……この世界で落ち着ける場所を見付けて、またエネルギー充電するしかないな」
え、何……諦めてないの?
凄い鳥だけど、凄いアホでもある鳥だ。

そんな事を思いながら、思わずラングとリュリュさんに視線を向けてると……
(バサッ)と大きな羽ばたき音が聞こえた。
直ぐさま視線をラーミアに戻すと、先刻(さっき)の美少女が見た事のある大きな白い鳥に変身しており、大きく羽ばたいて飛び立ってしまった。

「……お、おい。俺等は……如何すれば良いの?」
状況を理解しきれなくて、飛び去る大鳥の姿を見詰めながら、情けない口調で先刻(さっき)まで居た美少女に問いかけていた。

「もしかして……私達……放置……ですかねぇ?」
「え? ヤダなぁリュリュさん……俺、もう少しでパパになるんだよ。グランバニアに帰らないと……困るじゃん」

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