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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第108話:グランバニアは概ね平和!?
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アンカさんを抱きかかえると、ウルフ宰相を足場代わりにして蹴り、私に飛び付いて床へと伏せさせる。
視界の端では白く大きな物体が黒い穴から飛び出して、私達が先刻(さっき)まで居た場所を勢いよく通過した。

もしリュカさんに押し倒されてなかったら、私もビアンカさんもあの白い物体に激突されていたかもしれない……
白い物体が通過した廊下の向こう側には、同じ様に凄い反射神経で避け躱したティミー君が、尻餅をついて私達の方を呆然と見詰めている。

「何だ今のは?」
「と、父さん……ウルフ君とリュリュ、それと序手でにラングストンが今の物体に連れ去られました!!」
気が付くと私達の前後に現れてた暗い大穴は消えており、人間が3人も居なくなっておりました。

「今の……ラーミアか?」
ラーミア? 今リュカさんはラーミアって言いましたか?
ラーミアって以前に紹介された女の子の事かしら?

あの女の子が何だと言うのでしょうか?

フローラSIDE END



(????????)
ウルフSIDE

「ここは……何処だ?」
グランバニア城の廊下を歩いていたはずなのだが……突然黒い大穴が現れて、そこから何か大きな白い物体が突進してきて、リュカさんに蹴り押されて白い物体に巻き込まれたと思ったら、見た事もない場所(しかも外)に倒れていた。

慌てて周囲を確認したが、一緒に巻き込まれたリュリュさんとラングストンも、俺と同じ様に動揺した表情で尻餅をついていた。
「ぶ、無事か?」

「えぇ……我々は無事ですけど……ここは何処でしょうか?」「うにゃぁ〜」
ラングストンはゆっくり立ち上がると、近くで尻餅をついていたリュリュさんを優しく立たせると、怪我の有無を伝えて現状の確認をしてくる。俺の肩にしがみついてるソロも無事みたいだ。

「俺が知りたいよ……またどっかの異世界じゃないのか?」
そうだ……こんな事は経験済み。
あの黒い穴も、白い物体もリュカさんを目当てで発生したと思えるし、また馬鹿神が強制的に連行しようとした結果、無関係な俺等が巻き込まれたのかもしれない。

……ってかリュカさんの奴、俺の事を蹴飛ばして自分の身を守ってた!
あのオッサンが俺を蹴らなければ、俺が巻き込まれる事は無かったんじゃねーの!?
ふざけんなよ!

「おい馬鹿ウルフ。リュカは如何した?」
「あ゛ぁ? 誰に物を言ってる……んだ?」
突然『馬鹿ウルフ』呼ばわりされた為、ムカついてドスの効いた口調で振り返ったのだが、そこに居たのは見た事もない美少女だった。

背丈は俺よりも少し低いが、真っ黒で綺麗な髪を地面まで伸ばしており、真っ白な肌とは絶妙なコントラストを表している。
そして切れ長で少し目付きの悪い黒い瞳は、不機嫌さを真っ直ぐに表している。
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