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短編集
その他原作
ウルトラマンタロウ×比企谷八幡
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は死ぬ。
 一瞬で街を炎の海に沈めるほどの威力の炎だ。
 ちっぽけな人間なんて痕跡も残さず消滅するだろう。

 (八幡君!今こそ変身だ!)
 (……分かった!)

 頭の中に声が聞こえる。
 その声の指示に従い、胸ポケットの中からバッチを取り出し、構えを取り、叫んだ。

 「タローーーー!!」

 バッチが光り、八幡の身体を包み込む。
 そして、その場から八幡の姿が消える。

 「たぁぁぁぁぁぁ!」

 光の中から現れたのは二本角の巨人『ウルトラマンタロウ』だった。
 ウルトラマンタロウは空高く舞い上がると、タイラントの頭部に蹴りを繰り出す。

 「■■■■■!」

 蹴りを食らったタイラントは仰向けに倒れ、口に溜まった炎は上空に吐き出された。
 対するタロウは油断せず、タイラントをにらみつける。

 (俺がここで退けば、由比ヶ浜達は死ぬ。それだけは絶対に避ける!)

 タロウに変身した八幡の脳裏には奉仕部にいる雪ノ下と由比ヶ浜の姿が浮かんでいた。
 彼自身があの二人との時間を好んでいる証拠だった(本人は認めないが)。

 「■■■■■■■!!!!!!!」

 怒りの咆哮をあげ、タイラントが立ち上がる。
 もう既にタイラントの眼にはタロウしか映っておらず、完全に攻撃目標をタロウに移していた。

 (こいつは暴君怪獣タイラント。かつて、ここではない宇宙において、ウルトラ兄弟五人を撃破した怪獣だ。パワー、防御力の両方とも俺よりも上だ。あの時は兄さんたちと戦って疲弊していたから勝てたが、今回は勝てるかどうか分からない。気を付けて戦うんだ!)
 (分かった!)

 左手の鉄球の先端から鞭を伸ばし、タロウを捕まえようとする。
 だが、タイラントの挙動からその攻撃を予測していた彼は鞭を捕まえると、こちらに引き寄せようとする。
 対するタイラントは引きずられないように踏ん張り、一瞬の均衡が生じた。
 だが、パワーはタイラントの方が上なのか、タロウが引きずられ始める。

 (ちっ!)

 このままではじり貧と考えたタロウは鞭を離し、後方に飛びずさると手先をタイラントに向け、光弾を放つ。
 だが、その光弾はタイラントの高い防御力の前に無力化され、動きを一瞬止めるだけに留まった。

 (一体どうすれば倒せる…?)

 タイラントの攻撃をそらし、受け流し、弾きながらタロウは考える。
 だが、無情にも時間は過ぎていく。
 ウルトラ戦士は地球上においては3分しか行動できない。
 すでに戦い始めてから二分ほどが経過し、胸のカラータイマーの色が青から赤へと変わり、点滅を始めていた。

 (一か八か!)

 タイラントを大きく弾き飛ばしたタロウはタイラントの首を絞め、地面に投げ
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