暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1811話
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を理解出来るとも限らない。
 うん、やっぱりそれは色々な面で止めておいた方がいいな。
 取り合えずゆかりのご機嫌取りに……と、空間倉庫の中からシュークリームを取り出す。
 マクロス世界に行っていた時、フロンティア船団の中にあるケーキ屋で買ったシュークリームだ。
 本格的な味という事で、それなりの値段がしたのだが……基本的に殆ど金を使う事のなかった俺にとって、その店にあるシュークリームを買うのは全く問題なかった。
 ちなみに、シェリルと同棲している時に何度か食べさせたが、かなり喜んでくれた。

「まず、これは見舞いの品だ。……まぁ、本来なら必要ないんだろうけど、ゆかりの機嫌が直るようにな」
「……それを言ったら、意味ないじゃない?」

 苦笑を浮かべながら、ゆかりは俺の渡したシュークリームの入っている紙の箱を受け取る。
 そして箱を開け……

「へぇ」

 一言だけだが、感嘆の声を口にする。
 まぁ、出来たてのシュークリームだから、それこそスーパーとかで売ってるような、皮の部分がふやけているシュークリームとは訳が違う。

「そのシュークリームを食べたら、恐らくゆかりは歴史に名前が残るかもしれないな」
「……え? どういう事?」

 シュークリームの様子に目を奪われていたゆかりだったが、俺の言葉に我に返ったのか、そう尋ねてくる。

「単純に、そのシュークリームはこことは別の世界で作られたシュークリームだからな。このペルソナ世界で、異世界の食べ物を食べた事がある奴なんていないだろ?」
「……一応聞くけど、ペルソナ世界ってこの世界の事を言ってるのよね?」
「ああ。世界にも区別を付ける必要があるからな。そういう意味で、ペルソナ世界ってのは、この世界の特徴をよく捉えていると思う」
「そうでしょうけど……まぁ、いいわ。それは私が何を言っても意味がないものね。それで、この世界で初めて食べるシュークリームが、プレゼント?」
「いや、これはさっきのお詫びの品だ」
「ふーん……ま、いいわ。じゃあちょっと待ってて。準備するから」

 そう言うと、ゆかりは皿を持ってくるとそれにシュークリームを取り分け、テーブルに置く。
 シュークリームの横には、紙箱の中に入っていたプラスチックのフォークもある。
 そして冷蔵庫から出されたペットボトルの紅茶を、紙コップに注ぎ、こちらもテーブルの上に置く。
 ここまで1分ちょっと。
 随分と手慣れているな。

「さ、食べましょ」

 そんなゆかりの言葉に俺も異論がある筈がなく、シュークリームを食べる。
 もっとも、ゆかりは器用にフォークを使って食べているが、俺は別にそこまで気取った食べ方をするつもりはない。
 そのままシュークリームに手を伸ばし、噛みつく。
 握り拳程度の
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