第一部 ケイオスクルセイダーズ
名状しがたい幕間の物語のようなもの
17.お酒曰わく酔えよカオス(前編)
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いない。
「magic(マジ)か」ドスッ!
「magic(マジ)で」ドスッ!
「magic(マジ)だ。ショーゥタァーイム」ドスドスドス!
「ガンド・ロワァァァァァァァァァ!」チーン
その時不思議なことが起きた。霊夢、魔理沙、早苗、そして文がくることを忠告すらせずに逃げた薄情な迅の心が重なったのだ。
((((ドンマイ、文。だが慈悲はない))))
と。
「おーい。早苗!丞一!楽しんでるかい?飲んでるかい?」
「二人もこっちで飲もうよぉ」
神奈子と諏訪子の呼びかけに二人は答えた。
「はーい!今行きまーす!行きましょう、ジョジョ」
「ああ、俺も今ゴミを片づけたところだ。今行く」
「せ、せめて、『マス』は、つけて、ほ、しい」ガクッ
文が力尽きた。そこに文と似たような服を着た白髪の獣耳っ子が呼びかけていた。
「ノックしてもしもーし。……ヘンジガナイタダノシカバネノヨウダ。丞一さん、すみませんねぇ。何時もうちのアホ上司が」
「まあ、言いたいことはわかるけど、椛さんや。一応それお前の上司だかんな。アホはよしてバカ扱いにしてやれ」
じゃあバカイザーにでもしとくか、という風にまともに思案していた。
この獣耳っ子は白狼天狗は犬走 椛。文の部下に値する人、いや天狗だ。──そもそも白狼天狗は鴉天狗より下の階級なのだが。部下ではあるが、文と椛はある意味険悪なのだ。それは椛が文を何かと暗殺しようとするからだ。後ろからの殴殺や毒殺、狙撃、トラップによる爆殺から何でもござれと、行ってきた。話に聞く限りだと藁人形でゴッスンゴッスンやったりもしたらしい。まあ、それでも今のように上司の後始末をしているのだから、上下関係が厳しい天狗の部下だろう。
「お前も大変だな。何時も何時も」
「そうなんですよ。聞いてくだせぇ。今日はここ博麗神社、その前は地霊殿、さらにその前は人里、そのまた前は紅魔館、さらにそのまた前はmo」
「お前が幻想郷を駆けめぐってるのはわかったから、はよ行け」
「それじゃ、私はこれで失礼するでさぁ」
そう言うと、椛は仲間内のところへ戻っていった。文を引きずって。あれだけやっても怒られないのだから、言うほど天狗の上下関係は緩いのかもしれない。
さて、今度こそ行くか、と方向転換したとき、目の前が真っ暗になった。
「だーれだ?」
丞一の耳元からとても幼い女の子の声が聞こえた。
見た目幼女は丞一の周りには駄神の片割れ諏訪子に、紅魔館のスカーレットシスターズや寺子屋の子供たちがいるが、この声は最近知り合った中の人ものだった。
「マジで能力使ってくるのは、反則だぜ。こいし」
古明地こいし。守矢神社が居を構えている妖怪の山の麓のさらに下、地下にある地霊殿の主である古明地さとりの
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