第二十七夜「カラスの宝物」
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んは椅子を置き、そこで寛ぎ始めた。ので…戻ってコッソリとはいかなかった。
カラスはガッカリして飛んでいると、今度は何だかキラキラと反射するものが目に入った。
- …何だ? -
そう呟くと、カラスはその光るものへとスッと着地する…そこには…。
- すっげぇ! -
そう、すっげぇ〜…ネックレスチェーンの切れ端があった。
カラスは喜々としてそれをくわえると、直ぐ様飛び上がって巣へと持っていった。
- 今日は大収穫だ! -
カラスは喜びながらステップしている。しかしながら…食べ物にありつけないと困るのでは?と思ってしまうのは人間の勝手な考えなのかも知れない…。
カラスはガラクタ…いや、ネックレスチェーンの切れ端を大切に仕舞うと、再び「ご飯〜。」と思いながら飛び立った。
- いつものとこに行こう〜。 -
カラスはそう言うや、草ぼうぼうの公園へと降り立つ。
そこでは草の種子だったら多種多様で食べ放題…捨てられていたフライドポテトや落ちてた夏蜜柑に比べれば大したものではないが、それでも腹は膨れる。
カラスが着たときには、もうあちこちにカラスだけでなく、ハトやスズメも沢山いた。言ってみれば鳥のレストラン…いや、ファミレスと言ったところか。
カラスはそこであれこれと啄んでいると、どこからかともなく音が響く…。
- なんじゃありゃ〜! -
カラスが見たもの…それは草刈り機だ。それも四方から迫ってきている…。
- ウッキャ〜!! -
その音と動きに恐れをなし、直ぐに空高く舞い上がった。
カラスは公園の桜の木に留まって暫く見ていたが、草むらは無惨に刈り取られ…刈り取られた草は端から袋に詰められている…。
- どうしてこんなヒドイことするんだよ! -
ヒドイ…訳ではないが、カラスにとってはファミレスでご飯を食べているところで、突然建物が壊されてゆく…と言った風に映るのだ。
しかし、嘆いていても仕方無い…カラスは他のファミレス…いや、餌場を求めて飛び立った。
あちこち見ながら少し遠くへと飛んでいると、ふと…森の様に樹木が密集している場所を発見した。
- おお!ここなら…。 -
カラスはそこへ入って木の枝に留まって見渡すと、そこらじゅうに沢山の木の実が生っていた。
- やった〜! -
カラスは喜んで木の実を啄み始めたが…。
- おい!俺の縄張りで何してやがるっ!! -
そう聞こえたかと思いきや、いきなり背中を突かれた。
- 痛っ! -
驚いて飛び退くと、そこには一回りは大きいカラスが睨み付けていた。
- どこのヤツか知らねぇが、ここは俺の縄張りだ!誰に断って入ってきやがった!! -
物凄
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