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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
710部分:第五十六話 劉備、張角と会うのことその十
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第五十六話 劉備、張角と会うのことその十

 バイスとマチュアはだ。彼女に今度はこう言ったのだった。
「その頑張りは舞台でね」
「思う存分しなさい」
 これが二人の彼女への言葉だった。
「いいわね、それじゃあ」
「今度の舞台でね」
「うん、私頑張る」
 天真爛漫に応える張角だった。
「今度の舞台も」
「じゃあ今はね」
「これで帰ろう」
 こうしてであった。三姉妹は三姉妹の場に戻るのだった。しかしだ。
 バイスとマチュアはだ。三人を宿に入れてからこう話すのだった。
「順調ではないわね」
「そうね。思ったよりね」
 暗闇の中でだ。二人だけで話をしていた。
「それじゃあここは」
「仕掛ける?」
 マチュアがバイスにこう提案した。
「そうする?」
「ええ、それがいいわね」
 実際にそうだと述べるバイスだった。
「一番てっとり早いのは兵を起こさせることだけれど」
「あの三人と追っかけには無理なのではなくて?」
「いえ、手はあるわ」
 こう答えるバイスだった。
「しっかりとね」
「あるのね」
「ええ、あるわ」
 バイスの返答はしっかりとしていた。
「役人を使いましょう」
「役人を?」
「操りやすい人間は多いわ」
 バイスの笑みに邪悪なものが宿ってきた。
「だからね」
「成程、そうね」
 ここでマチュアも笑みになった。バイスと同じ笑みだ。
「それじゃあここはね」
「丁度この州には牧もいないし」
「役人もたがが緩んでるし」
「やりやすいからね」
「それならここで」
「仕掛けようかしら」
 こう話しているとだ。左慈が二人のところに来た。煙の様に現れてた。
「そうか、いよいよだな」
「あら、来たのね」
「痺れを切らしていたってところかしら」
「実際にそうだ」
 二人の言葉を否定しない左慈だった。
「今か今かと思っていたがな」
「それがいよいよよ」
「遂にね」
「そうだな。それではだ」
 左慈はだ。二人の言葉にさらに笑みになってだ。
 そのうえでだ。こう言うのであった。
「任せたぞ」
「ここで乱を起こし」
「そのうえでこの世界のこの国をね」
「混乱の坩堝にする」
 そうしてだと。左慈はさらに言うのだった。
「我等の目的はそこからはじまるのだ」
「そうね。ただ」
「貴方達は最近苦労しているみたいね」
 二人はここでこう左慈に話すのだった。
「ことが順調にいかない」
「そうなのね」
「残念だがそうだ」
 忌々しい顔だがそれを認める左慈だった。
「あの男達にな」
「あの男達?」
「というと?」
「いい。話したくもない」
 だからだというのであった。ここではだ。
 そしてそのうえでだ。左慈は二人に一方的に話した。
「ではな。俺はこれでだ
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