第十話 ロイエンタールはロリエンタール?
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
士官学校の一年後です
********************************************
第十話 ロイエンタールはロリエンタール?
帝国暦477年7月8日
■オーディン 帝国軍士官学校 リヒャルト・オイゲン
今年も新学期が始まる私も此で2年だ。
士官学校は2人部屋で1年と3年、2年と4年という感じで、上級生と下級生をペアーにして部屋割りをしている。
私が去年大いなる大志を抱いて入校したのが昨日のように感じる、まさかの皇帝陛下と皇女殿下のご臨席、そしてお言葉を賜るなぞ、平民としては破格のことだった。
さらに皇女殿下が『お兄ちゃん達、頑張ってくだちゃい』と仰った時の同期生の興奮ぶりは今でも耳に残っている、あれで皇女殿下のフアンになった同期達が多数でた、かく言う私もフアンだ。
そのあと陛下達は各授業を見学していったそうだが、3年の格闘授業で決勝者4人に陛下お褒めのお言葉を賜ったそうだ。
それよりも全校生徒が注目したのは、優勝者であるロイエンタール先輩が皇女殿下にキスされたという話だった、この話は噂好きな連中の手で夕方には全校生徒に知れ渡り、
テレーゼ皇女様フアンクラブ(当日の昼過ぎには雄志が作成していた)の面々が『ロイエンタールの女ったらしー!』や『ロリエンタール!』と騒ぐシーンも見られた。先輩方の話によるとロイエンタール先輩は入校当初から女癖が悪く彼方此方の女性と浮き名を流していたそうだ、彼女を寝取られた方も居るそうで、その男が我らがアイドル、テレーゼ皇女様のキスを奪ったと尾ひれが付いたらしい。
実際には頬にキスだったそうだが、食堂の灼熱ぶりは凄まじかったものだ。
そのほかテレーゼ皇女様が2位のビッテンフェルト先輩に銀の櫛を3位のワーレン先輩にはハンカチを賜った後が大変だった。
先輩方が貰った物を是非見せてくれと行列を作り、ハンカチに至っては香りをかがせろとか、変態じみた方々が多数出現した。
大騒ぎになりシュターデン教官が怒りまくっていた懐かしい思い出だ。
しかしその当事者の一人ビッテンフェルト先輩とルームメートの私にしては先輩が貰った櫛をコッソリ見せてくれだの、舐めさせろだの言われて困ったものだった。
ルームメイトとして先輩と住みだして4日目だっからどういう反応をして良いか迷った物だ、
先輩は概して豪快、大雑把、猪突猛進と来ているが悪い人ではないし、親身になって色々教えてくれている、だが歯止めがきかないときは自分が押さえ役として動かざるを得ないのが何ともいえないな。
2年に成ってルームメイトが変わるかと思ったが今年もビッテンフェルト先輩と同室である意味期待ある意味ガッカリな自分が居るが微妙なところだろうな。
先輩はさっきから洗面台で髪型の調整をして
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ