ペルソナ3
1810話
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取り出したのは、198円の代物。
……さっきの缶詰よりも若干高いが、それでもそこまで味の違いはないだろう。
そう思いながら、犬に缶詰を渡したんだが……
「ワフゥ……」
一口、二口と食べると、食べる勢いが明らかに衰える。
これは……もしかして、不味いのか?
いや、正確には不味いのではなく、この犬の舌に合わないというのが正しいのかもしれない。
腹が一杯になったのかも? と思いつつ、念のために238円の缶詰を取り出して前に置くと、再びガツガツと食べ始めたのだから。
うん、やっぱり舌に合わなかったみたいだ。
……にしても、この食い残しをどうしろと?
この犬の為に飼ってきたんだが……まぁ、いい。いずれ使う事もあるかもしれないし、袋に入れて空間倉庫に収納しておくか。
空間倉庫の中に入れておけば、腐るという事はない。
そうである以上、邪魔になるということはないだろう。
そうして缶詰を食べ終わった犬に、次に……スーパーで売っていた中では最も高級品だった598円の缶詰を出す。
「ワフワフワフワフ!」
もの凄く嬉しそうに食べている様子を見れば、やはり高いだけあって犬には美味く感じられるのだろう。
うん、まぁ、喜んで貰えたようにで何よりだ。
「お前、いつもはどうやって食べ物を用意してるんだ?」
缶詰に集中している犬の頭を撫でながら尋ねる。
……もしかして、舞子が用意してるのか?
昨日この神社で遭遇した小学生は、この犬に慣れているように思えた。
なら、もしかしたら……
そんな風に思いながら、俺は犬と共に暫く時間を潰すのだった。
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