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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0150話『松輪の心配事』
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ずではないでしょうか?」

私は今思っている事を口に出しました。
すると司令は少し驚いたような表情になった後に、優しい微笑みを浮かべて、

「なんだ。そんな事だったのか……。うん、松輪は不安に思うのは分かるよ。でもな、誰も役立たずだなんて私は思わないよ。みんながみんないい個性を持っている。だから頑張っている姿を見れるのならここでもやっていけるさ。
それに……そんな事を言ったらむしろ私の方がみんなに迷惑をかけているかもしれないからな。もう知っていると思うけどこの世界に来るまではこんな戦いとは無縁の生活を私は送っていた。だからこそ分かるんだ。
必死に深海棲艦と戦ってくれているみんなには感謝の念しか浮かばないよ。
だからな……松輪」
「は、はい!」

そこで司令は真剣になってでもどこか優しさも含まれている感じの表情を浮かべて、

「松輪がここでやっていこうと強く思っているなら私は歓迎するよ。誰だって練度が低ければ不安に思う事はある。それでも私はみんなを手放さないよ。もう私達は家族なんだからな」
「家族……」

その言葉を聞いた瞬間、私は胸の中が熱くなるような錯覚を覚えました。
そして気づけば私は涙を流していました。

「ど、どうした松輪!? なにか気に障る事でも行ってしまったか?」
「い、いえ大丈夫です。ただ、嬉しかっただけですから……」

そう、嬉しかったんだ。
こんな戦うしか能がない私を家族と言ってくれて、その司令の気持ちに触れられて……。
だから私は涙を拭いながらも、

「だったら……松輪、これからも頑張らせていただきます。ですから……手放さないでくださいね、司令……」

私がそう言うと司令が、大淀さんが、択捉ちゃんが、そして司令と一緒に聞いていたのだろう透明な姿の榛名さんが、全員が笑顔を浮かべていました。

「ああ。これからもよろしくな松輪」
《よろしくお願いしますね、松輪ちゃん》
「はい!」

もう、不安に感じることは無いんだ。
これからは択捉ちゃんと一緒に頑張っていこう。
私はそう決意しました……。



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