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提督はBarにいる。
提督の休日・2nd-前編-
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合わんかねぇ?俺にお洒落な料理って。




「はい、お待たせしました。『ブロッコリーと小エビの赤パプリカクリームソース』と『タピオカプリン』です」

 間宮が注文の品を持ってきてくれた。時津風はクリームあんみつ、雪風はプリンアラモード、初風はティラミス、天津風はホットケーキを頼んだらしい。どれ、それよりも俺は昼飯だ。

 スプーンとフォークを使い、少しピンク色のクリームソースをパスタにたっぷりと絡めていく。具材は小エビとブロッコリー、玉ねぎ、それに黄パプリカ。赤パプリカの姿が見当たらないが、恐らくは加熱した後でフードプロセッサーなんかを使って細かくしてクリームソースに溶かし込んであるのだろう。どれ、味は……と。

 うん、これはいいな。エビのプリプリ感と玉ねぎとパプリカ、ブロッコリーの歯応えがしっかりと残ってる。火を入れすぎていない絶妙の状態だ。クリームソースの赤みもやはり、赤パプリカだったらしい。独特の風味が口に入れた瞬間に鼻に抜けてくる。ただ……惜しむらくはちとしょっぱいな。具材とパスタを茹でる時にも塩を入れて茹でている所に、クリームソースにも結構な塩を入れているようだ。具材を塩ゆでするなら、クリームソースの塩は控え目にすべきだと思う。

「どうでした?パスタ。新商品なんですが」

 間宮がエプロンで手を拭いながら寄ってきた。

「うん、美味いと思うよ。ただ……具材を塩ゆでするなら、クリームソースの塩は控え目にした方が全体的に纏まりが出ると思うがな」

「……だそうですよ?伊良湖ちゃん」

 あれま、このパスタ伊良湖の作ったメニューだったのか。知らないでダメ出しして、悪い事しちまったかな?

「ありがとうございます提督さん!」

 ……あれ、感謝されてしまった。

「自分でもイマイチ出来に納得できてなかったんですが、今のアドバイスとても参考になりました!」

 どうやら、間宮が俺が来たのを見て急遽メニューに追加して俺に毒味……というか試食させたらしい。間宮め、図りやがったな?そんな計略を仕組んだ犯人はと言えば、悪戯っぽくペロッと舌を出していた。まぁいいんだけどよ。


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