第一話 お母様は、シュザンナ
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様を別室へ」とか、
「背後関係を探れ」とかが聞こえてきます。
そのまま別室で清浄され、母親に抱かれて病院らしき所から、彼女の家らしき邸宅へ連れて行かれて、邸宅内の赤ちゃん入れるプラ製箱に入れられました。
しかし、いきなり暗殺されそうになるとは。私はいったい誰なんだ?
侯爵夫人とか皇女様とか宮中警備隊とか、現代じゃ聞き慣れない言葉だし。
侯爵夫人が母親らしい。
皇女が私。
で、宮中警備隊があると。どっかの王宮かな?
疲れたんで、少し寝よう。
ん、ガヤガヤする。また暗殺か?
ホッ、母親が立ち上がったのか、ん?
「皇帝陛下のお成りでございます」
誰かがそう言っている。
皇帝陛下???
「シュザンナ、無事か」
「陛下」
「おお、この子が予の子か」
「陛下、そうでございます」
「おお、シュザンナに似て愛い子じゃ」
「陛下、危ういところでございました」
「聞いておる、大事に育てるのじゃ」
「警備も強化させよう、ようがんばった」
「陛下」
「今宵は、親子三人で過ごそうぞ」
『陛下』
意識が薄れていった・・・・・ZZZZZ
一ヶ月ほどたって、私の立ち位置が判明しました。
こんにちは、私はテレーゼ・フォン・ゴールデンバウムと申します。
ゴールデンバウム王朝第36代皇帝フリードリヒ4世 と寵姫シュザンナ・フォン・ベーネミュンデ侯爵夫人との間に生まれた、第3皇女です。
大きな声では言えないのですが、実は私、転生者なんです。
ゴールデンバウム王朝と言えば、銀河英雄伝説の世界ですよ。
第36代皇帝フリードリヒ4世と言えば、ラインハルトの簒奪を知りながら、あえてそのままにした、あの皇帝ですよ。
シュザンナ・フォン・ベーネミュンデ侯爵夫人と言えば、子供4人ぐらい殺されて、アンネローゼに嫉妬して、フレーゲル男爵にそそのかされて、暗殺狙って失敗して、死んだ人じゃないですか。
私も暗殺されかかったし、これからも危険がいっぱい。
今年って何年なんだろう。喋れないし字も書けないからどうにもならないよ。
食っちゃ寝、食っちゃ寝を繰り返すこと2年。
やっと喋れるようなり「ムッター、ファーター」と言うと、シュザンナ母様とフリードリヒ父様が、目を細めて喜んでくれた。
どうも警備が完璧なのと、女だから、帝位に関係ないからと、敵からは放置され始めたみたいな感じ。
ノイエ・サンスーシだからか、カレンダーとか無いし、年度が判らない。困った。
つたない言葉で「お母様、私の、お誕生日は、何年なの」って聞いたら。
「テレーゼ、難しい言葉を覚えたのですね」
にこやかに話してくれました。
「あなたのお誕生日は、
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