第4章:日常と非日常
第124話「男に戻るまで」
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ってもらわないとね」
向かう家に住んでいる彼は、今もなお調子を取り戻せていない。
多少は普段通りになったけど、やっぱりどこか違った。
「さて、と」
インターホンを鳴らす。
事前に調べた感じだと、一人で暮らしているらしいけど…。
〈はい?〉
「…すみません、帝さんいますか?」
〈…ちょっと待ってください〉
聞こえてきたのは、女性の声。その事に動揺しかけた。
神様転生による諸事情で、親と呼べる存在はいないはずだったからね。
ガチャ
「とりあえず、外では何ですから、中…へ……」
「……?」
玄関の扉から赤と黒のメッシュな長髪の、綺麗な人が出てきた。
そして、言葉の途中で私を見て驚いていた。
「貴女は……」
「どうしました?」
「…いえ、知っている方に似ていらしたので…」
どうやら、私を緋雪と見間違えたらしい。まぁ、見た目は凄く似てるしね。
それより、この女性の丁寧な物腰といい、感じる気配からすると…。
「『…リヒト』」
〈『はい。彼女はエアですね。ユニゾンデバイスではないのに、どうやって人型に…』〉
帝の家にいる事から考えると、彼女はデバイスのエアらしい。
エアはfateのギルガメッシュが持つエアを元にしたデバイスのようで、容姿…特に髪色はエアらしい特徴を持っていた。間違いはないだろう。
「(さすがは神様謹製デバイス…。ありとあらゆるデバイスの特徴を持ってるんだね)」
ストレージの汎用性、インテリジェントのAI(というか人格)、アームドの頑丈さ、ユニゾンの人型化。うーん、見事な万能っぷり。
「失礼しました。さ、どうぞ中へ」
「ありがとうございます」
エアに案内されるがままに、私は帝の家に入る。
優輝の時に、場所は知っていたけど、内装は知らない。
「少々汚いですが、ご容赦を」
「気にしてないので大丈夫です」
少し見渡してみれば、細かい所に汚れが見られるものの、普通に見える内装だった。
…ぶっちゃけて言えば、エアが最近掃除したのか、汚かった名残があった。
多分、先日のあの人形の襲撃が影響してるのだろう。
帝が意気消沈して掃除しなくなったとかそんな感じだろう。
「え………」
「こんにちは。あの時翠屋で会って以来だね」
そして、リビング。そこに彼はいた。
当然、私が来た事に大層驚いたみたいだ。
「ど、どうしてここに!?」
「優輝に頼まれたの。貴方が落ち込んでいるというか、意気消沈しちゃっているから、励ましに行ってくれないかってね。どうして私なのかは知らないけど」
「っ……!」
もちろん、これは適当に作っ
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