第4章:日常と非日常
第124話「男に戻るまで」
[3/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
れは失礼を…」
「良かったぁ…誰かにやられたんかと…」
はやてが来た事で、ザフィーラはすぐに起き上がる。
「夕方…まさか、そこまで時間が経っていたとは…」
「一体、何をやってたんや?」
「…少しばかり、手合わせを」
簡潔に述べたその言葉に、はやてとヴィータは首を傾げる。
「手合わせって……誰とや?」
「正体は分かりませんでしたが…主程の年齢の、導王流の使い手の少女でした」
「導王流……って、はぁっ!?」
ザフィーラの言葉に、ヴィータが驚きの声を上げる。
「導王流って…あいつが使っているのも十分おかしいのに、他にも使い手がいたのかよ!?」
「え、え、それってそんなおかしい事なん?」
「あー…はやては知らないだろうけど、導王家はとっくに途絶えてるんだ。当然、導王流も伝わっていないから、あっても文献だけの存在…のはずなんだけど…」
「その使い手がまた現れたっちゅー訳か」
理解の早いはやては、その説明でどう言う事か理解する。
「この際、なんで使い手なのかは置いておこう。それで、ザフィーラはその相手とずっと手合わせしてたっちゅー事か?」
「はい。事の発端は突然結界を張って現れ、私が力量不足に悩んでいるのを見抜いた上で、手合せをすることに…」
「ほぼ通り魔みたいなやっちゃな…。…って、力量不足?」
ザフィーラが悩んでいるという事に引っかかり、聞き返すはやて。
「…私は、強大な敵に対し、あまり主の役に立てていません。それこそ、“盾の守護獣”の名が泣くほどに。だからこそ、強く在ろうとしていました」
「……そうやったんか…」
「その事を考えれば、今回の相手は敵意もなく、全力で挑める相手だったため都合が良く、こうして夕方まで手合わせが続いたという訳です」
ザフィーラの説明に色々思う事はあったが、はやては何回か頷き…。
「…何か、見つける事はできたんか?」
「…はい。我が守護の拳。未だ至らない点を見つけ、更なる高みがあると知りました」
「そっか…。今後プラスになる事やったら、何も言う事はないわ。それじゃあ、改めて家に戻ろか」
跪いてそういうザフィーラにはやては優しく微笑みかけ、改めて家に戻った。
「…ところで、その女の子の正体に心当たりはないん?」
「いえ…ただ、狼である私だから分かったのですが…ニオイが似通っていました。志導優輝と」
「血縁者って事かなぁ?まぁ、わからんもんは仕方ないか」
「……ふふ、やっぱり“可能性”を感じれるのはいいね」
つい先ほどまでザフィーラと“手合わせ”をしていた人物。
その人物…否、少女は羽織っ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ