第六章 Perfect Breaker
朱雀日和
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
も、一刀さんなら解決できるでしょうね」
「ワルプルギスの夜ほど性悪な敵も、そう居りはしますまい」
「愛紗たちも一緒だろ?安心すぎる」
「いえ、今回は蓮華さんたちとらしいです」
「大変じゃのう」
「ま、旅行もできていいだろ。あいつも楽しそうだし・・・・時に」
「「?」」
書類に目を通し、地形図や向こうで大丈夫なもの、行けないものなどのリストから目を通していた蒔風が、特に目をそらさずに口だけを動かして聞く。
「お前らと会って長いわけだけど、前の持ち主とかっていたの?」
「・・・・歴任の十五天帝所持者、と言うことですか?」
「そ」
「そうさのう・・・・・実はこれが良く覚えておらんのじゃよ」
「そうなの?」
十五天帝は、蒔風舜を主とする十五本一対の剣群だ。
そしてそれは、歴代の所有者の元へと向かい、その手に担われてきていた。
「そも、主がいたのは"No name"でしたからな。我らは入る余地がなかったのですよ」
「あー、そういやな。えっと・・・・もしあのまま「the days」のままだったら、世界の外で張り付いてたんだっけ?」
「ですね。で、舜が死んだら次の、どこかの世界の所有者の元へと向かっていたのでしょう」
「はー、じゃあ覚えてないってのは?」
「うーん」
「儂らは世界四剣の中でも唯一、意思を持つ剣じゃ」
世界四剣にはそれぞれ特性があり、それは太古の伝説に基づいている。
一人の王が聖剣を以って敵に勝利し
一人の王が神剣を以ってすべてを癒し
一人の王が開剣を以って人々の心を開き
一人の王が天剣を以ってその全てを統べた
エクスカリバーが高出力の光線を撃つのも、ヴァルクヴェインが治癒の力を持つのも、Χブレードが人の心を開くのも、十五天帝に従者がいるのもそう言うことだ。
「で、恐らくわしらは数人の主に使われたのじゃろうが、次の所有者のもとに行くまでの意思は全くないのじゃよ」
「それどころか、ある程度の人格とを残して、記憶はリセットされます」
「完全にか?」
「とまではいきません。ほら、昔の記憶と言うのはどうしても薄れるでしょう」
「そんな感じに、靄がかかる感じになるのじゃよ」
「じゃあ、お前らの口調がちょいちょい違うのは?」
「ああ、そうですね。私はこの通りですし」
「ワシはこの通りじゃし。おかげで全然青年姿なのに、白虎にはじいちゃん呼ばわりだのぅ」
「獅子は・・・厳ついと言うか、ゴツイと言うか」
「白虎はあの通りお気楽ですね」
「天馬は口の悪いアンちゃんだよなぁ」
「青龍は無口風にしゃべるしのぅ」
「麒麟は?」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ