第六章 Perfect Breaker
白虎日和
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ら結論を述べる。
「海に流されたんじゃない?」
「あー、やっぱそうか」
「わかってたの!?」
「てかそれしかないだろ」
「それで海とか捜索できるようなむちゃができるのは舜さんくらいかなって」
「いくら舜でもそれは無理だよ・・・・」
あきれ顔でがっくりと肩を落とす白虎。
だが、流されたのが一昨日なら、少し離れた海岸に打ち上げられている可能性もある。
「海岸線沿いに歩いて探す?」
「もうそれしかないっしょー?」
そう言って、砂浜に立つ三人。
手に持つのは熊手だったりスコップだったり。
「潮干狩りですか?」と聞かれて「はい」と答えられるような格好である。
「うぉぉ・・・海藻の塊・・・・」
「これの裏とか・・・うひゃぁフナ虫の大群!?」
「あ〜のう〜み〜・・・どこまでも〜」
そんなこんなで、捜索を開始する。
そうして、三時間ほどたったころ。
「あれ!」
「ん?」
「お」
砂浜と道路の間。
防波堤のすぐ下に、一本の杭が打ち込まれていた。
そこに見覚えのある人形がひっかけられており、小さなメモが置いてあった。
《落ちていたので、置いておきます》
「わぁ・・・優しい人が拾ってくれたんだね!!」
「ああ。ありがとな、白虎も」
「いやぁ、もうこれは半分運だよね」
そんなこんなで、人形を見つけ依頼を完遂した白虎。
神尾家にあさりを届けてから、「EARTH」へと帰還する。
そして、局長室に向かうと――――
《白虎立ち入り禁止》
《書類仕事中》
《トラ入るべからず》
「なにこれ」
そんな張り紙が、彼を待ち受けていた。
「入れてよー!」
『バカお前入ってくんな!!』
『書類仕事にはもう関わらせません!!』
「僕だって気を付けるから!!」
『気を付けたってお前のは起こるんだよ!!』
追い出されてしまったようである。
当然だ。
残りの時間が暇になった白虎は、仕方がないのでそれから一日、AGITΩ食堂でお手伝いをしていたそうな。
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(人形が必要かと思ったが、都合のいいものがあるならこっちの方がいい)
防波堤の上。
海岸線の向こうに、今まさに夕日が沈んで行こうとしている。
「良かったね、往人さん」
「まあな。なんだかんだ言って、やっぱり思い入れはあるからな」
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