暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
プロローグ
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「ごめんな、少し拝借」

ペキ、とそれを折り、紙袋に入れる。


そして、来た道をそのまま帰って行った。


数分後

雪が降ったわけでもないのに、男のいた痕跡は、足跡を含め一切がなくなっていた。




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某月某日
遠くの地では、とある格闘大会の準備が行われている。





『本日は、花菱デパート本店 屋上プラネタリウム館に、ようこそおいでいただきました。当館では――――』

女性の透き通った声のアナウンスが、スピーカーから流れ出る。


場所は、市街地の一角にあるデパート。
その屋上はドーム状になっており、内部がプラネタリウムになっている花菱デパートだ。

男はそこで一枚チケットを買い、半券を仕舞う。
中のお土産屋さんでは、ここならではのクッキーやストラップなどが売られていた。


そこに立ち寄り、男は一通りの品を見た。
だが何も買うことなく、その視線は店の外にいる案内をしている少女に向く。


男はその少女の元へと進み、いらっしゃいませ、と声をかけてもらいながら、パンフレットを手に取った。

「ありがとう、かわいいお嬢さん」

そう言って、男はパンフレットを手に取って、プラネタリウムの中に入っていく。

少女は「はてな?」という風に首をかしげるも、子供たちの相手や、他の仕事に向かってしまう。



その時間のプラネタリウムが終了し、中から子連れの家族が出入り口から出ていく。
その中に、男の姿はなかった。




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「あと、三つか」


男はつぶやく。
まだまだ、準備段階だ。


to be continued


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