702部分:第五十六話 劉備、張角と会うのことその二
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第五十六話 劉備、張角と会うのことその二
「桃香様さえよければ」
「自分では動かないんだ」
「そんな恐れ多いことするものか」
「しないのね」
「そうだ、私はあくまで桃香様の忠実な家臣なのだからな」
何処までも劉備が好きなのである。
「ならばだ。絶対にだ」
「あんたのそうしたところだけは認めるわ」
馬岱はそれはいいというのであった。
「そこまでいけば立派よ」
「御前に褒められても嬉しくないぞ」
「だからそこだけって言ってるでしょ」
「ふん、そうか」
「そうよ」
こんなやり取りを続ける二人だった。しかしここでだった。
厳顔がだ。こう二人に言ってきた。
「二人共今からじゃ」
「はい、桔梗様」
「何ですか?」
「少し行ってもらいたいところがあるのじゃが」
二人に対してさらに話す。
「よいか」
「行ってもらいたいとは」
「何処ですか?」
「うむ、神楽がじゃ」
その神楽が出て来て話すのだった。
「少しね。付き合って欲しいところがあって」
「付き合って欲しい?」
「っていいますと?」
「忘れ物をしたみたいなの」
そうだというのである。
「さっき入ったたこ焼き屋でね。買った耳飾りをね」
「それをですか」
「じゃあすぐに」
「ええ、御願いね」
こうしてであった。魏延と馬岱は神楽についてそのたこ焼き屋に向かうのだった。そして残った面々で先に茶屋に入ろうとする。しかしであった。
ここで三姉妹が出て来てだ。劉備と張角がだった。
鉢合わせしてぶつかってだった。それで。
「痛っ」
「きゃっ」
それぞれの胸がぶつかり合いそうして後ろにしゃがみ込む。二人共お尻から落ちたのだった。
それからだ。二人は言うのだった。
「ご、御免なさい」
「うう、怪我とかない?」
こう相手に声をかける。しゃがみ込んだまま。
「私、不注意だから」
「急に前に出て来たから」
「むっ?これは」
趙雲はここで二人を見て言った。
「鏡か?」
「はわわ、桃香さんが二人になっちゃいました」
「どういうことなんでしょうか」
孔明と鳳統も驚いている。
「どっちがどっちなんでしょうか」
「全然わからないです」
「顔も髪も全部同じね」
黄忠も目を見開いて言う。
「本当に何もかもが」
「服もじゃな」
厳顔は二人の服を見た。見ればどちらも全く同じ服だった。しかもだ。
「下着もじゃな」
「ああ、桃色だな」
「そうだな」
馬超と関羽は丸見えになっている二人の下着の色を見ていた。お尻からしゃがみ込んでいる二人は足を少し開いていたので全開になっていた。
「全く同じだからなあ」
「これではだ」
「本当にお姉ちゃんが二人になったのだ」
張飛も困るばかりだった。
「妖術
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