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レーヴァティン
第十八話 素材その二

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「その種類で蝮も角のある」
「そんな蝮がこの世界にいるのかよ」
「アメリカマムシですね」
 角のある蝮と聞いてだ、順一が言った。
「アメリカにいる毒蛇でして」
「角があるかよ、頭に」
「鼻の辺りに」
「ああ、突起みたいに出てるんだな」
「そうです」
 そうした角の形だというのだ。
「蝮の亜種といいますか」
「そうした種類の蛇もいるんだな」
「そしてその蝮をですね」
 順一は今度は源三に顔を向けて尋ねた。
「必要としていますか」
「そうなんだ」
 源三は順一にも明るく笑って話した。
「蝮といってもね」
「そうですか」
「どの素材もこの街の近くにあったりいたりするけれど」
「種類多いからな」
 聞いてみればとだ、智が言ってきた。
「だからだな」
「協力して欲しいんだ」
「よし、じゃあある場所をな」
「それぞれの素材のだね」
「それ教えてくれよ」
 智は源三に踏み込んで言った。
「これからな」
「メモ渡すね」
 源三も応えて言う。
「これからね」
「そうしてくれよ、あとな」
「あと?」
「何時までだよ、期限」
 智は源三にこのことも尋ねた。
「それで」
「一週間後だよ」
「一週間か」
「それまでに出来て」
 そしてというのだ。
「出したいね」
「出したい?」
「多少期日は遅れても」
「それでもか」
「待ってくれる人みたいだから」
 それでというのだ。
「いいと思うけれど」
「こうしたことはな」
「漫画家さんの原稿と一緒でね」
 つまり締め切りとだ。
「期限までに出来ればね」
「それがベストだな」
「だからね」
 それでというのだ。
「出来る限りは」
「一週間以内にか」
「集めてそして」
「作りたいか」
「作り方はわかってるから」
 他ならぬ源三自身がというのだ。
「レシピを書いた本も持ってるしね」
「錬金術の本か」
「うん、そうした薬の本でね」
 若返りのそれのというのだ。
「その中の主に精力増強に重点を置いた」
「そうした薬の本か」
「他にも色々なお薬があるけれど」
「その薬にしたのか」
「副作用もないしね」
 薬でどうしても問題になるそれもというのだ。
「ないからね」
「副作用な
「それがあるお薬もあるけれど」
「選ばなかったんだな」
「あからさまに危ないから」
 それ故にというのだ。
「選ばなかったんだ」
「その時はよくてもか」
「覚醒剤みたいなもので」
 源三は彼等の本来の世界で非常に深刻な問題になっている危険極まるドラッグの話もした。
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