暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1807話
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今日は部活がないのか?

『もしもし……アクセル?』
「うん? ああ、そうだが……」

 聞こえてきた声は間違いなくゆかりのものだったが、その声には元気がない。

「どうかしたのか? 声に元気がないけど」
『あはは。ちょっとその……今日は体調が悪くて。少なくてもタルタロスに行くのは難しそうだわ』
「……風邪か?」
『いえ、ちょっとその……とにかく、今日は身体の調子が悪いの! それと今日から何日かはタルタロスの探索は難しいと思うわ』
「おい、本当に大丈夫か? 何なら薬を持っていこうか?」

 エリクシール程ではないにしろ、空間倉庫の中にはマジックアイテムの類は幾つか存在している。
 その中には当然のように体力を回復したりする物もある訳で……多少体調が悪い程度であれば、それこそすぐに治るだろう。

『別に病気とかじゃないから、いいわよ。気にしないで』
「……そう言われてもな」

 現状、ゆかりはこの世界において数少ない協力者の1人だ。
 いや、俺の正体を知っている――それを完全に信じているかどうかは別だが――という意味では、唯一無二の存在と言ってもいいだろう。
 それだけに、下らない病気でゆかりを失うような真似は避けたい。

『本当に大丈夫だから、ちょっとその……うん、疲れただけよ。ほら、ここ暫くは毎日タルタロスに行ってたでしょ? だから』
「……なるほど」

 無理に病気の類を隠している……という訳ではないらしい。
 実際、毎日タルタロスに向かっていたのは間違いのない事実なのだ。
 体力という意味では、文字通り人外の俺と比べれば、ゆかりは影時間に適応し、ペルソナに覚醒しても、結局のところ、ただの女子高生でしかない。
 そういう意味では、荒垣も普通の人間ではあるのだが……ただ、荒垣の場合は途中からこっちに合流してきたし、基本的には戦闘にも参加していない。
 だとすれば、やはり俺達の中ではゆかりが一番疲れていると考えても不思議はないだろう。
 もしくは、昨日はペルソナを使って戦闘を繰り返したし、それが関係している可能性も皆無……という訳ではないかもしれない。
 ここは大人しく今日は休ませた方がいいだろうな。
 ……ただ、数日って限定されているのは何でだ?
 まるで数日経てば治ると確信しているかのような……いや、俺がその辺りを心配しても仕方がないか。
 とにかく、今日から数日はゆかりがタルタロスに行けないというのは確定したのだ。
 であれば、俺が出来るのはこの件を荒垣に知らせて、後はゆかりの見舞いにでも行くくらいか。
 犬と遊んでいる舞子の姿を眺めながら、口を開く。

「取りあえず数日は大人しくしていて、身体を休めろよ。こっちもこっちで色々とやるべき事があるし、タルタロスに行かないってのは
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