暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1806話
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子に思わず拍手していると、不意にこちらに近づいてくる気配を感じ取る。
 こんな人のいない場所に? もしかして桐条グループの奴か、もしくは俺に恨みのある不良が仕返しにでも来たのか……一瞬そんな風に思ったが、すぐにその考えを改める。
 何故なら、階段を上って姿を現したのは子供だったからだ。
 ……勿論子供というだけで油断はしない。
 シャドウミラーには、エターナルロリータと技術班に呼ばれているエヴァのような存在もいるのだから。
 ……当然それを実際にエヴァに言った者は、氷の棺に閉じ込められていたが。
 同じ棺でも、影時間が終われば元に戻る、棺とは大きく違うな。
 赤いランドセルを背負っているのを見ると、小学生くらいの年齢だろう。
 三つ編み? っぽい髪型を後ろで纏めている。
 シニョン……だったか?
 髪型には詳しくないが、確かそんな感じの髪型だったと思う。……多分。

「あ……」

 その子供は、俺と視線が合うと少しだけ驚いたように声を上げる。
 さて、どうしたものやら。
 一瞬そう思ったが、わざわざ神社までやってきた以上、何か理由があるのは間違いないだろう。

「どうしたんだ?」

 その子供を驚かさないように、出来るだけ優しく声を掛ける。
 それが幸いしたのだろう。その子供は特に逃げ出したり怯えたりせず、こっちに近づいてくる。
 いや、よく考えてみれば今の俺の姿は別に20代という訳ではない。
 だとすれば、この子供にとっては別に怖がられるような事もない……と思うんだが。

「お兄ちゃん、どうしたの? ワンちゃんと遊んでるの? 舞子も一緒に遊んでもいい?」

 ともあれ、その子供……舞子と名乗った人物は、犬と遊んでいる俺に対して羨ましそうな視線を向けながら、そう告げるのだった。
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