ペルソナ3
1806話
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
子に思わず拍手していると、不意にこちらに近づいてくる気配を感じ取る。
こんな人のいない場所に? もしかして桐条グループの奴か、もしくは俺に恨みのある不良が仕返しにでも来たのか……一瞬そんな風に思ったが、すぐにその考えを改める。
何故なら、階段を上って姿を現したのは子供だったからだ。
……勿論子供というだけで油断はしない。
シャドウミラーには、エターナルロリータと技術班に呼ばれているエヴァのような存在もいるのだから。
……当然それを実際にエヴァに言った者は、氷の棺に閉じ込められていたが。
同じ棺でも、影時間が終われば元に戻る、棺とは大きく違うな。
赤いランドセルを背負っているのを見ると、小学生くらいの年齢だろう。
三つ編み? っぽい髪型を後ろで纏めている。
シニョン……だったか?
髪型には詳しくないが、確かそんな感じの髪型だったと思う。……多分。
「あ……」
その子供は、俺と視線が合うと少しだけ驚いたように声を上げる。
さて、どうしたものやら。
一瞬そう思ったが、わざわざ神社までやってきた以上、何か理由があるのは間違いないだろう。
「どうしたんだ?」
その子供を驚かさないように、出来るだけ優しく声を掛ける。
それが幸いしたのだろう。その子供は特に逃げ出したり怯えたりせず、こっちに近づいてくる。
いや、よく考えてみれば今の俺の姿は別に20代という訳ではない。
だとすれば、この子供にとっては別に怖がられるような事もない……と思うんだが。
「お兄ちゃん、どうしたの? ワンちゃんと遊んでるの? 舞子も一緒に遊んでもいい?」
ともあれ、その子供……舞子と名乗った人物は、犬と遊んでいる俺に対して羨ましそうな視線を向けながら、そう告げるのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ