ペルソナ3
1806話
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を尋ねる。
「ああ、長鳴神社ですね」
……うん、どうやらこの辺りの人にとってはそれなりに有名な神社だったらしい。
バイトの店員から話を聞き、そのまま聞いた通りに道を進む。
すると、やがて神社に続く階段……石段? ともあれそれがある場所に到着した。
それを上っていくと、やがて神社に到着する。
うん、俺が転移してきた場所で間違いないな。
こうして見る限り、結構寂れているが……これが普通なのか?
2月でまだ季節的には冬だし、そう考えればおかしな事ではない……と思う。
だが、神社には神主とかそういう人がいてもおかしくないと思うんだけど。
それとも、ここには誰もいないのか?
「ワン!」
神社の様子を眺めていると、不意にそんな鳴き声が聞こえてくる。
うん? 犬?
そう思って声のしてきた方に視線を向けると、そこには予想通り犬が1匹いた。
何故か俺の方を見て、尻尾を振っている。
白と灰色が混ざったような毛並みをしており、珍しいのはその眼だ。
普通の犬とは違い、赤い。
赤……つまり、深紅がパーソナルカラーの俺にとっては、馴染み深い存在だった。
だからだろう。俺の方を見て尻尾を振って嬉しそうに吠えている犬を撫でたのは。
「クゥーン……」
撫でられたのが気持ちよかったのか、犬は甘えるような声で鳴く。
そうして撫でていて……ふと、目の前の犬に違和感を抱いた。
うん? これは……いや、まさかな。
恐らく気のせいだったのだろうと判断し、空間倉庫の中からソーセージを取り出す。
犬に味の濃いものを与えるのは駄目って誰かから聞いた覚えがあったが……ソーセージは許容範囲内か?
疑問を感じるが、実際犬は俺の手の中にあるソーセージを嬉しそうに食べている。
「お前、野良……いや、違うのか?」
一応首輪を付けているところを見ると、恐らく飼い犬なのだろう。
だが、犬を放し飼いにするというのは、少なくても日本ではかなり珍しい筈だ。
「クゥン?」
首を傾げる犬を撫で、改めて周囲を見回す。
2月の神社という事もあり、特に誰がいる様子もない。
「あー……まぁ、いいか。お前、今は暇か?」
「ワン!」
尋ねると、まるで俺の言葉が分かっているかのように犬が吠える。
吠えたタイミングから考えると、もしかして俺の言葉を理解してるんじゃないだろうな。
ふと、言葉を理解しているという事でグリフィンドラゴンのグリを思い出す。
そう言えば、あいつも俺の言葉を理解していたな、と。
まぁ、今の状況で召喚とかをしようものなら、間違いなくこの犬が騒ぐだろうし……いっそタルタロスで召喚するか?
そうも思ったが、グリの大きさを考えると、タルタロスの中
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