第一章
[2]次話
プロポーションの秘密
阿波座陽奈はスタイルがいいことで知られている、それで友人達はその陽奈によくこんなことを言っていた。
「どうしたらそんなにスタイルがいいの?」
「胸は大きいし形もいいし」
「それにウエストはくびれていて」
「お尻は程よい大きさで形もいい」
「しかも脚も長くて脚線美で」
「パーフェクトボディじゃない」
「そんなになれる理由が知りたいわ」
こう言うのだった、だが。
陽奈本人はだ、そう言われるといつも困った顔で笑ってこう言うばかりだった。
「別に何もね」
「してないの?」
「そうなの」
「いつも言ってるけれど」
その通りだというのだ。
「朝普通に起きて部活の朝練出て」
「それで普通に食べて」
「部活も出て」
「そうして過ごしてるだけ」
「そうだっていうの」
「別にね」
その困った笑顔で話すのだった。
「何も変なことしてないし」
「そうなの」
「別になの」
「何もしてないの」
「特に変わったことは」
「してないから」
皆と同じだというのだ。
「別にね」
「いや、それはね」
「そう言われても」
「信じられないから」
「普通にやってそのスタイルって」
「ならないでしょ」
「いや、本当よ」
陽奈の言う言葉は変わらなかった。
「私別に特別なことはね」
「何もしてないの」
「そうなの」
「特に」
「牛乳だって飲んでるし」
陽奈は大好物の名前も出した。
「普通にね、お野菜も果物も食べて」
「かといって菜食主義でもない」
「お肉も食べるしね」
「じゃあ私達と同じ?」
「完全に」
「そうよ」
実際にというのだ。
「別に何もしてないから」
「じゃあ何でなのよ」
「何でそのスタイルなのよ」
「モデルさん顔負けじゃない」
「アイドルにもなれるわよね」
「お顔もいいし」
友人達はそんな陽奈の言葉を聞いても信じられなかった、だが陽奈自身はとてもそうは思えなかった。
それでだ、彼女達の間で陽奈のことを話した。
「絶対何かあるわよね」
「あのスタイルはね」
「もうモデルさん並じゃない」
「胸も脚もお尻も」
「ウエストだって」
「そそられるわよ」
見ていてというのだ、女の子である彼等も。
「もう見ていてね」
「女の私達も夢中になる位だから」
「ここはね」
「その理由知りたいわ」
「じゃあね」
ここで一人が周りにこう言った。
「一回陽奈ちゃんの生活チェックしてみる?」
「生活に秘密があるものだしね」
「健康だってスタイルだって」
「それに勉強も」
「全部ね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
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