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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
691部分:第五十四話 三姉妹、変装するのことその九
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第五十四話 三姉妹、変装するのことその九

「ここで野心を出して乱を起こしてくれたらいいのだけれど」
「そうは上手くいかないみたいね」
「おい、それは困る」
 ここでだ。二人の前に小柄な緑の髪の男が出て来た。服は白い。
 その男はだ。怪訝な顔で二人に話すのだった。
「何の為の太平要術の書だ」
「あら、左慈ね」
「来たのね」
「進むのが遅いな」
 ここでこう言う左慈だった。
「それで気になってだ」
「わざわざここまで来てなのね」
「私達にハッパをかけにきたのね」
「そういうところだ。この国は騒乱に向かうと思われたが」
「思ったようにはいっていないわね」
「想像以上にしっかりしてるわ」
 バイスとマチュアはこう言うのだった。
「どうもね」
「上手くいかないわ」
「そうだな。俺もだ」
 左慈も眉を顰めさせて話す。
「各地の群雄が思った以上に優れている」
「そのせいで異民族に乱を起こさせても失敗するし」
「国は安定してきているわね」
「しかもだ」
 左慈はその目を怒らせてきた。
「御前達の世界の奴等も次々と来ているな」
「ええ、どうやらね」
「気付いている存在がいるわね」
 二人もここで警戒する顔を見せた。
「私達のことにね」
「それで彼等をこの世界に呼び込んでいるのね」
「どうする、ここは」
 左慈は二人にあらためて問うた。
「何かいい考えはあるか」
「とりあえずは様子見かしら」
「それしかないわね」
 二人は今はこう言うしかなかった。
「あの三人の力をどうにかしてそちらに向けて」
「やっていくしかないわね」
「あの三人は何だ」
 左慈は三姉妹についても言及した。
「能天気な普通の女達でしかないぞ」
「そうね。性格はね」
「本当にその通りよ」
「あの連中で本当にいいのか」
 左慈はさらに言う。
「宮廷にいる張譲の方がだ。余程使えるぞ」
「あの宦官ね」
「確かに性格的にも私達の目的に相応しいわね」
「それはそうだけれど」
「それでも今はね」
「ふん、まあいい」
 左慈はここで話を打ち切った。
「御前達に任せる」
「ええ、是非ね」
「そうしてもらえると助かるわ」
 二人もそれでいいとするのだった。それが彼女達の考えだった。
 何はともあれだ。今はであった。
「とりあえずはね」
「このままいくわ」
「それではな。俺はこれで帰る」
「ええ、またね」
「社達に宜しくね」
 左慈は右手を握り締める。するとそこから闇が生じその中に消えていく。それを見届けてからだ。二人はまた話すのだった。
「きっかけがあればね」
「すぐに火が点く話ね」
「ええ、何かしらのきっかけがあれば」
「それを待つとしましょう、今は」
 こうしてだった。二人は今は待
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