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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
686部分:第五十四話 三姉妹、変装するのことその四
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第五十四話 三姉妹、変装するのことその四

「どうかな、これで」
「髪の色変わっただけじゃない」
「どう見ても」
 醒めた言葉で言う妹二人だった。
「全然変わってないし」
「私もそう思う」
「ここで服も着替えて」
 しかしまだ言う張角だった。白と緑の服も出しての言葉だ。
「どうかな、これで」
「下着は元々ピンクだけれど」
「それはいいの」
「下着なんて見せないとわからないから」
 能天気に言う長姉だった。
「だからこれで問題ないわよ」
「ううん、それでも姉さんにしか見えないけれど」
「それでもなのね」
「そう、これで大丈夫よ」
 こう言い切る張角だった。とりあえず髪はピンクになり服も着替えた。
「私が天和だってわからないわ」
「じゃああれよ。鋸とか鉈とかは振り回さないでね」
「それは御願い」
「お姉ちゃんそうしたのは」
「だって。姉さん何かあったら」
「そっちの方にいくから」
 だからだという二人だった。
「中に誰もいませんよとか」
「それは絶対に止めて」
「わかったわ。じゃあ」
 いい加減諦めた張角だった。否定できないからだ。
「そういうのはね」
「そう、絶対にね」
「気をつけて」
「何ならね」
「私達も」
 心配でだ。妹二人もこう言わずにはいられなかった。
「一緒に行く?」
「やっぱりそうした方が」
「ううん、いいかな」
 張角はここで迷いを見せた。
「お姉ちゃんだけだと何か」
「そう、不安だから」
「どうしても」
 やはりであった。そうなるのだった。
「一緒に行こう」
「三人でね」
「ううん、じゃあそうしよう」
 そして二人の言葉に頷く張角だった。そうしてであった。
 三人はそれぞれ変装をした。張角はそのままの格好で後の二人は。
 張梁は髪の色を黒くしてそれで上で束ねて黒い眼鏡をしている。服は赤にしている。そしてネクタイはかなり派手な黒と黄色の柄だ。
 張宝は髪を青くして眼鏡を外してだ。青と白の服である。
「あれっ、一和ちゃんの服って」
「どうしたの」
「綾とか波とか?」
 こんなことを言う張角だった。末妹のその姿を見てだった。
「そんな格好?」
「何、それ」
「何となく思ったけれど」
 それでだと言う張角だった。
「そんな感じ?」
「そうなのね」
「それで地和ちゃんは」
 真ん中の妹についても言うのだった。
「バイスさん達が言うあっちの世界の悪い人みたいだけれど」
「イメージはしたけれど」
「やっぱりそうなの」
「どう、この格好」
 黒眼鏡の中で誇らしげな顔をしている次妹だった。
「中々似合ってるでしょ」
「何でその格好なのか気になるけれど」
「何となくだけれど」
 張梁もこう言うのであった。
「それでな
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