第三章
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「今日もレッスンに出てね」
「次の舞台に向けてなのね」
「レッスンをしていくのね」
「そう、そして次の舞台の後も」
それもとだ、私は言った。
「またレッスンよ」
「本当にレッスンばかりね」
「バレエって実はそうなのね」
「舞台もあるけれど殆どレッスン」
「そればかりなのね」
「ええ、やってみて実感してるわ」
私は真剣な顔でだ、皆に話した。
「本当にレッスンの積み重ねばかりよ」
「厳しいレッスンばかり」
「それが実際なのね」
「結果もそこから出るから」
舞台もだ。
「本当にレッスンあってよ」
「何ていうかスポーツと一緒ね」
「どのスポーツも練習ばかりだしね」
「バレエはスポーツ?」
「実はそうなのかしら」
「そうも思ってるわ」
私は実はこうも考えている、バレエは芸術であるけれどスポーツでもあると。
「身体を激しく動かすからね」
「そうよね、柔軟して踊ってね」
「足はよく動かして」
「そんなのだからね」
「スポーツって言えばそうね」
「そう、だからね」
それでとだ、私は皆に答えた。
「スポーツっていえばそうなるわ」
「バレエも案外スポ根なのね」
「実はそうでもあるのね」
「先生もそんな感じね」
このことも前から思っている、女性だけれど中身は熱血漫画のそうした先生と殆ど変わらない人だとだ。
「実際に」
「そうなのね」
「じゃああんたはスポ根漫画の中にいるのね」
「芸術の中じゃなくて」
「そうかも、何かそう考えると」
私は今度は少し苦笑いになって言った。
「暑苦しいわね、バレエも」
「華麗な様で実は」
「そんな世界なのね」
「そうみたいね」
こう言ってだ、そしてだった。
私はこの日もレッスンで汗をかいた、来る日も来る日もそうしていった。それが私の青春で今もいい思い出だ。結婚して子供が出来た今も。バレエからは離れたけれど今もそうなっている。
バレリーナ 完
2017・1・24
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