第一章
[1/2]
[1]次 最後 [2]次話
バレリーナ
子供の時からしていた、それこそ小学校に入る前からだ。
私は高校生になった今もバレエをしている、それで友人達にもいつも言われていた。
「華やかに見えていてもよね」
「実は、っていう世界よね」
「レッスンが大変で」
「毎日やってるのよね」
「というかレッスンがね」
私もこう答えた。
「毎日よ、スクワットみたいなことをして柔軟もね」
「そっちもよね」
「毎日真剣にしてるわよね」
「それで汗かいてね」
「頑張ってるのよね」
「スポーツをする位にね」
それもかなり激しいそれをだ。
「する位よ」
「そこまでよね」
「毎日汗かいてよね」
「舞台に挑む」
「そんな世界よね」
「舞台よりも」
私は友人達にさらに話した。
「レッスンばかりしてるわ」
「実際にそんな世界ってことね」
「白鳥は優雅っていうけれど」
「水の下では必死に足を動かしている」
「そうした世界ってことね」
「そうよ、そうしたものだから」
本当にだ、このことはだ。
「今日も学校の後でね」
「バレエ教室に入って」
「そうしてよね」
「レッスンね」
「それも何時間も」
「そうよ、次の舞台に向けてのね」
私は笑いながらも自分で目が真剣なものになっているのがわかった。そして実際に学校の後で教室に入るとだ。
もうトレーニング用のジャージを着ている先生にだ、厳しい声で言われた。
「いいわね」
「はい、今日もですね」
「最後までやるわよ」
「宜しくお願いします」
「もうすぐ他の皆も来るから」
この教室にだ、私以外にも生徒がいてそれぞれの学校から来る。私の高校から来ている娘は他にはいない。
「いいわね」
「はい、着替えて」
「柔軟体操をしていなさい」
身体をほぐす為だ、先生は私達に絶対に最初はこれをさせる。準備体操としてだけでなくレッスンの前に身体を温める為にだ。
「いつも通りね」
「はい」
私はいつも先生に素直に答えてだ、実際にジャージに着替えて柔軟体操の後で。
そのうえで後で来た他の娘達と共にレッスンを受けた、レッスンは夜まで続き終わった時にはもうだった。
皆冬なのに汗をかいていた、先生もそれは同じでレッスンが終わるとこう言ってきた。
「お疲れ様、ではお掃除をしてですね」
「今日はですね」
「解散ですね」
「また明日よ」
今日は終わったがというのだ。
「いいわね」
「わかりました」
こうしてだ、私達はこの日のレッスンを終えた。そして次の日もだった。
レッスンだった、次の日もその次の日もだ。私達はレッスンを続けていった。次の舞台に向けてそうした。
舞台が近付くと余計にだ、先生の指導は厳しくなった。手をあげたり怒鳴ったりはしな
[1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ