ペルソナ3
1804話
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何か私に不都合があるって訳じゃないみたいよ? それどころか……そう、私の中にある何かが満ちていくような、そんな感じがする」
「……何か? 何かってのは、具体的に何なのか分かるか? まぁ、説明出来ないからこそ、何かって表現なんだろうが……そこを何とか頑張ってみてくれ」
「え? うーん……そうね、ああ、イオにガルを使って貰った時に減っていった何かが回復する感じ……かしら?」
ゆかり本人も、明確にそれで正解だとは分かっていないのだろう。
だがそれでも、こうして何となくといった感じで言えるという事は、恐らく何かそういう点で感じるところがあるといったところか。
そして、今の説明を聞けば何が回復しているのかというのは容易に想像出来る。
魔法を使った何かが回復するのであれば……それは、魔力以外に有り得ないだろう。
もしそうだとすれば、この飴はかなりの貴重品という事になる。
ネギま世界でも、体力を回復させるマジックアイテムの類はそれなりにあったが、魔力そのものを回復させるとなると、かなり貴重だった筈だからだ。
少なくても、こんなダンジョンの最初の場所に置かれていていいような代物ではない。
「魔力か」
「そうね、その表現が相応しいのかも」
もしかしてこの世界が原作となっている作品では、魔力とかMPとか、そういう言い方はしないのかもしれない。
だが、俺に取っては魔力という言い方の方が分かりやすい。
実際、俺が初めて魔法に触れたネギま世界では魔力という表現をしていたというのも大きいだろう。
ともあれ、この飴が魔力を回復するのだとすれば……
「……ゆかり、これはお前が持ってろ」
数秒悩んだが、結局この飴はゆかりに渡した方がいいだろうと判断する。
「え? 私の分は食べたのに……いいの?」
「ああ。魔力を回復させる代物なら、俺にはいらない」
俺とゆかりのやり取りを見守っていた荒垣だったが、今の言葉を疑問に思ったのか訝しげに口を開く。
「何でだ? 魔法を使うって意味なら、それこそアルマーがその飴を食った方がいいんじゃねえか? あれだけ色々と魔法を使ってるんだからよ」
「俺の場合は元々の魔力がかなりあるしな。それに、体質的にすぐ魔力が自然回復する」
正確にはSPブーストというスキルに複合されているSP回復の効果なのだが、それを荒垣に説明してもまず理解されないだろう。
だからこそ、こうして適当に誤魔化す。
「実際、さっきのダンシングハンドとの戦いで結構な魔力を使ったけど、既に全快してるしな。それに比べると、ゆかりは今日タルタロスに入ってからイオにかなり魔法を使わせている。だとすれば、やっぱりこの飴は俺じゃなくてゆかりが持ってた方がいい」
実際、イオはかなりガルを使っ
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