ペルソナ3
1804話
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だろ」
「え? 荒垣さんはいらないんですか?」
「俺はお前達にくっついてきてるだけだ。特にさっきのシャドウ……アルマー曰く、ダンシングハンドだったか? そいつを倒したのは、あくまでもアルマーと岳羽の2人だ。俺はそのお零れに預かろうなんて気はねえよ」
まさにツンデレ。
そんな風に口に出したいが、もし言えば荒垣を怒らせる事になるのは確実だろう。
そうである以上、それを言う事は出来ない。
それに、小ボスの宝箱に入っていた以上、この飴が何か特別な効果を持った飴であるという可能性は十分にある。
争わずに飴を分ける事が出来るというのであれば、俺にとってそれは寧ろ運がいいと言ってもいいだろう。
「分かった。なら、荒垣の言葉に甘えさせて貰うよ。……それで、ゆかり。これはどうする?」
「どうするって言われても……このまま食べるのはちょっと怖いわね」
「だろうな」
普通に考えれば、いつからここにあったのかも分からないような、そんな飴だ。
ましてや、宝箱に入っていた以上、何らかの効果があるのは確実だろうが、それがどのような効果なのかも分からないというのは非常に痛い。
……不幸中の幸いというのもどうかと思うが、飴玉という時点で恐らく食べた者に何らかの能力増加とかの効果を与えるのだろうというのは予想出来た。
まさか、敵対しているシャドウに飴玉を与えろなんて馬鹿な事をさせようと思う筈もないし。
ああ、意外とシャドウを懐かせる……いわゆるテイムする為の飴だったりするのか? まさかな。
ともあれ、そう予想出来る以上、宝石とかよりは使用目的がはっきりしていると言ってもいい。
……もっとも、実は敵対している人間を罠に嵌める為の飴だとか言われれば、こっちはもうどうしようもないんだが。
出来ればそういうのじゃないといいんだが。
「……どうする?」
「どうするって言われても、どういう効果があるのかを確認する為には、実際に食べてみるしかないんじゃない?」
「それはそうなんだけどな」
予想外に積極的なゆかりの意見に、少しだけ驚く。
もし罠だったら……とか、そういう風にはかんがえないんだろうか。
もっとも、小ボスのいる階層にある飴である以上、恐らく大丈夫だとは思うんだが。
「あ」
ん? 荒垣が珍しく唖然とした表情を浮かべているが……
そんな荒垣の視線を追うと、そこではゆかりが渡した飴を口の中に入れようとしているところだった。
「って、おい!?」
注意深く、どちらかと言えば慎重な性格をしているとばかり思っていたゆかりが、まさかいきなり飴を食べるとは思わなかった。
咄嗟に声を掛けるが、それに対してゆかりは特に気にした風もなく飴を舐める。
「ん、これ……美味しいわね。別に
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