二節<四女と七番の山羊>
(現代語訳)竹取物語(口語訳)
[1/2]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
<かぐや姫の生い立ち>
その昔、【竹取の翁】という爺さまがおったそうな。
山に入っては竹を採り、色々なことに使って生計をたてていたそうな。
爺さまの本名は【讃岐の造麻呂】というそうな。
カツーン カツーン
今日も爺さまはいつものように竹を伐っていると
『なんじゃあ……ありゃ?』
根元が眩しゅう光ってとる竹を見つけたそうな。
不思議に思って近づいて見ると、小さい人間が竹の中で光っているではないか。
しかも、とてもかわいい女の子じゃないか。
爺さまは
私が年中接している”竹”の中にいるということは、このお嬢さんは私の子どもになるべき人なのだ!
と思って自宅へ連れて帰ったそうな。
『婆さんや、婆さんや』
『なんですか? お爺さん、そんな大きな声を出さなくても聞こえていますよ』
興奮気味の爺さまの横に妻の嫗はよっこらせと腰を下ろします。
『なんですかじゃない、見てくれこの子を』
『まぁ…』
「ん〜ぅ〜」
爺さまの腕の中に抱えられてすやすやと気持ちよさそうに眠る赤子。
『この子をどうしたんですか、爺さんや?』
『光る竹の中で見つけたんじゃ』
『光る竹ですか?』
『そうじゃ。この子は、子供に恵まれなかった私達へ仏様がくださった子共なんじゃ』
『まあ……仏様が私達に?』
「うぅ〜、キャッキャッ」
目が覚めた赤子は、爺さまと婆さまの顔を交互に見て嬉しそうに笑っています。
『ほれみろ、この子も嬉しそうじゃ』
そしてその後、爺さまは婆さまと二人仲良く、協力して赤子を育てたそうな。
この赤子を見つけてからというもの
『婆さんや、また見つけたぞ』
『まあまたですか? 今日はいつもより沢山見つかりましたね〜』
よく竹の中からお金を見つけるようになったそうな。爺さまは村一番の大金持ちになりはったそうな。
そして爺さまが竹から連れ帰った赤子は、まるで母の竹のごとくどんどん大きくなってゆき、三か月もすれば成人のような立派で美しい女性に育ったそうな。
婆さまが髪をとがしてきちんとした髪型にしてあげて、きれいな着物を着せられて、彼女はとてもとても大事に育てられたそうな。
その姿はとても美しく、家の中がぱっと明るくなったようであったそうな。
『はぁー……』
爺さまがあまり気分のよくないときでも
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ