竹林の賭博 -終-
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…勝てば好きにすればいい
負ければ……お前のその魂(命)俺が貰おう」
竹美姫は『うふふふ』と妖艶な笑みを浮かべる。奴の中ではこのゲームで自分が負けるかもしれない、ということは微塵も考えていないようだ。
―ならその甘い思い込み 俺が破壊してやろう
改め最終戦
『ガードは引きましたね。あぁっ! この勝負で貴方と私、どちらかがこの世界から消えるのですね!
ああぁうっ! 想像しただけで、体が火照り、濡れて…ングッ』
「随分と楽しそうだな」
『ええ。だってこの勝負で貴方を、ツギハギさまを手に入れることが出来ると思うと、はうぅ!』
「まだ勝負は始まってもいないのに、もう勝った気か」
『もちろんです。この勝負は私の勝ちで決まっていますもの』
「それはそうだろうな。なんせイカサマをしているのだから」
『はぃ? 申し訳ありません、聞き取れませんでした。もう一度行ってくださいな』
「ああ、何度でも言ってやる。お前はイカサマ野郎だって」
『まあ』
『ベェエエエ!!』と口々にあがるブーイングのように聞こえる、黒羊達の鳴き声。
「気づいてないと思っていたのか? この黒羊達、お前のグルだろ」
『はぃ? なんのことでしょう』
「とぼけるのま、いい。今までの投票から言って全員って事はないだろう、少なくとも十人…万全を期すなら二十人くらいか」
『なにを…根拠に?』
「やり方が拙いんだよ。お前は駒の生死がかかった、大勝負になると二回連続で同じ手を出した。なにかあると思うのが当然だろう?
駒の生死が関わらない時は適当な手を混ぜていたが、カモフラージュしてるつもりだったなら下作だったな、拷問大好きマゾ女が」
竹美姫は『はうぅん』と頬を赤くし体を抱きしめよじらせる。俺に図星を突かれ、罵倒されたことが相当気持ち良かったようだ。
『最期に言い残したいことはそれだけ、ですね? 早く! 早くカードを出しましょう! 嗚呼―私もう我慢できませんっ』
本当、とんだ変態野郎だ。
『じゃんけん、ポォォォォオォオン!』
竹美姫が出したのは【パー】
「ポン」
―俺は
「チョキ……ツギハギさんの勝ちですよーーー!!」
「やったぁぁ」と喜ぶピノキオと山羊七の声が背中越しに聞こえてくる。その声に混じって赤ずきんの狂った笑い声もな。
生き残った豚山羊黒羊達は泣き叫ぶような、悲痛の鳴き声あげている。
―終わった。竹美姫とのゲームが終わった。勝者は俺。敗者は
ズシーン ズシーン ズシーン
『背に迫りくる"死の恐怖”そうです、そうなんですね、お爺さん
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