暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
偵察-リコンナイセンス-part2/届かない手
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手に入れたことになる。しかも今、ゼロはどうやら変身できない状態らしく、さっきから姿を見せていない。バトルナイザーを通して、彼女は怪獣たちに命令を下した。
「しもべたち、命令よ。ウルトラマンコスモスを生け捕りなさい」



「また新しいウルトラマンが…!」
ルイズは目を見開いて驚愕する。今コスモスは、ちょうどホーク3号を背に浮遊していた。コスモスはホーク3号のコクピットのほうを振り返り頷くと、サイトの頭の中に声が聞こえてきた。
『サイト君、ゼロ』
それはゼロの声ではなかった。荒っぽさのある彼と違い、穏やかで優しい声だ。それにゼロのことも名指ししている。すぐにその声の正体が、コスモスと一体化しているムサシのものだと気づいた。
『ここは僕らに任せてくれ』
『待ってください!今のシュウは戦えない!実質あなたと怪獣たち、4対1の状態だ!一人で4体も相手なんて危険すぎる!変身はできないけど、ホーク3号で援護します!』
頷きとともにそう語りかけてきたコスモスだが、頭数的に状況は芳しいとは思えなかった。
『変身はできなくても、確かに僕の援護はできるかもしれない。でも、そばにいる彼女たちのことはどうするんだ?』
「う…」
そうだ、今の自分はルイズたちの命を預かっている。しかもアキナは結局変身に失敗したようで戦力にできなかった。それも察して、コスモスは言い続ける。
『大丈夫。まだ復活したてだけど、それでも簡単にやられるほど、僕とコスモスはやわじゃない!』
「トゥワ!!」
コスモスはホーク3号の前から苦しむネクサスの前に移動すると、全身から暖かな光を右手から放出し、彼に浴びせていく。
「ムウゥゥ…ハアアアア」
怪獣からカオスヘッダーを取り除く浄化光線〈フルムーンレクト〉である。このように、コスモスは怪獣たちを殺さずに事件を幾度も解決していった。
「グウウゥ…ウゥ」
コスモスの光は、次第にネクサスの全身を、彼にまとわりつつあったカオスヘッダーごと包み込んでいく。ネクサスの苦痛の声も和らいでいる。うまくいけば、このまま浄化が進むだろう。
「ギギギィ!」
だが、カオス化した怪獣たちはそれをよく思わなかった。自分達の仲間が増えると思った矢先に邪魔をして来たコスモスを疎ましく思い、シェフィールドの命令もあって襲いかかった。
一斉に襲いかかる怪獣たちに対し、コスモスは冷静だった。テロチルスの突き出されたくちばしを軽やかに避け、続けて放たれたベムスターの光弾も手ではじき落とす。今度はコスモス自らが怪獣の一体、テロチルスへと向かう。空気を切り裂きながら、テロチルスもコスモスに応戦するべく接近する。真正面からコスモスが近づいてきている。このままくちばしを突き刺してやろうと、さらに勢いを強めた。
しかし、テロチルスの予想は覆された。コスモスはすんでの
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