偵察-リコンナイセンス-part2/届かない手
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のためにこの世界を訪れていたのか聞いていたサイトは、ネクサスの体から発せられている光の正体に気付いていた。
「どういうことよサイト!なんであんたがそんなこと知ってるの!?」
「今んなことどうでもいいだろ!それよりもあいつを助けないと!」
「どうででもいいって何よ!あんた最近、ご主人様である私に対してなんか雑じゃないの!?」
状況が状況だからサイトの言うとおりだが、ルイズとしてはサイトからぞんざいに扱われるのはいろんな意味で気に食わないことでもあってので、条件反射のごとく文句を言ってくる。
「言い争っている場合じゃないぞ君たち!」
そんな二人に対しヘンリーが怒鳴り散らし、二人は我に返る。
「今はとにかく、我々は離脱することを優先するべきだ!もはや僕らにできることは、ここから脱出することだけだ!幸い怪獣たちはこちらを見ていない!」
怪獣たちは攻撃をやめ、カオスヘッダーに浸食されていくネクサスをただ静かに浮いたまま取り囲んでいる。おそらく、自分たちと同じくカオス化し自分たちの仲間になるのを待っているのだ。
「だめだ!ここでシュ…ウルトラマンを見捨てたら…!!」
そうだ、見捨てることなんてできるわけがない。彼は、自分と同じウルトラマンであり、何度も助けあった仲間なんだ。それをどうして見捨てられる!
やはりここは、ルイズたちの前であることを承知で変身するべきか?
(くそ…)
アキナは自分の手を見て、まだ悔やしさを滲み出していた。まだサイトたちと敵対していた頃のように、ファウストへの変身ができなくなっていた。ウェザリーとの決戦時ではできたのに…。それさえできていれば、今カオスヘッダーに取り付かれているネクサスを助け出せるのかもしれないのに…同時にサイトへの期待に応えらえたかもしれない。それもできない自分の無力さを、とことん呪いたくなった。
そう思った時、アキナは外に一筋の光が彼方の空でキラッと光ったのを見た。アバンギャルド号からの方角だ。その青い光はこちらの方に近づいてきている。
「あれは…!」
やがてその光は人の姿を象り、カオスヘッダーとバードンの毒に苦しむネクサスの前に飛来した。
その巨人を見て、サイトはその名を口にした。
「ウルトラマン…コスモス!!」
「コスモスだと…!?」
コスモスの登場は、レコンキスタの地下秘密基地からガーゴイルの目を通して観察していたシェフィールドにとって予想外のことだった。
話には怪獣を駒として仕入れた際、チャリジャから話を聞いていたが、実際にコスモスを見るのは初めてだった。
カオスヘッダーや、ジュランの怪獣たちを救うためにこの世界に来たらしく、今回も大方怪獣たちやネクサスを救うつもりなのだろう。
だが、ちょうどいい。奴も捕まえてしまえば、ダイナに続いて新たに利用価値のある駒を
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