偵察-リコンナイセンス-part2/届かない手
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ッッッッ!!!」
カオスバードンのくちばしが、動揺するあまり制止してしまったネクサスの背中に突き刺さった。声にならない悲鳴を上げていた。
その悲鳴は、ネクサスを追ってきたホーク3号を操縦しているサイトの目にも届いた。
「しまった!バードンのくちばしが…!」
「ど、どうしたのよサイト?確かにかなり答えた一撃に見えたけど…」
ここまで大げさに反応したサイトに、ルイズは困惑を示す。それもそのはずだった。さっきも語ったが、バードンにはウルトラマンでさえも致命傷を受けるほどの猛毒がある。サイトはそれを知っていたから慌てていた。それよりも前の、ベムスターのエネルギー吸収能力についても同様だった。しかも、さっき怪獣たちから発生した奇妙な光を浴びたことで形態変化を起こしている。さらに毒が強まっているのではという強い懸念があった。
だが、彼の体を蝕み始めていたのは…毒だけではなかった。
「グゥゥゥ…ジェア!!」
後ろに肘打ちを叩き込み、急いでバードンを突き放したネクサス。だが、刺し傷の痛みと、瞬間的に回り始めた毒の影響で、体中に痺れが回り始め、彼の動きが鈍り始めた。
なんてことだ。こんなドジを踏んでしまうとは。だが、だからといってここで引くわけにいかない、シュウはそう思ったここで退いたら、こいつらはすでに離脱中のアバンギャルド号ならまだしも、ホーク3号さえも狙ってくるはずだ。それに、まだ…
(アスカを助け出すどころか、大陸にも踏み込めていない…!!)
次第に、焦りを強く感じ始めたネクサス。アスカを助けるためにも、ついでに今大陸を包む結界内に閉じ込められたトリステイン小型艦の軍人たちを助けるためにも光線技で一気に勝負に出たのが裏目に出てしまった。だが、今は無理を押してでも、この怪獣たちをまとめて倒さなければならない。全て自分の役目と責任。また、彼の悪い癖が出始めていた。
だが、焦り過ぎた精神と毒の回った体では、やはり動きが乱れまくりだった。現に、テロチルスに向けて突っ込んでいったネクサスだが、単調なうえに速度も落ちていて、いともたやすく避けられ、逆に頭上から足のかぎ爪で引っかかれてしまう。
「ギイイイ!!」
「グァ!」
その隙を怪獣たちは見逃さない。ペドレオンが触手を伸ばして彼の首に巻きつける。ただ締め上げるだけに留まらず、触手を通して赤い電撃を彼の体に浴びせていく。その威力は、カオス化した影響もあって、通常のペドレオンのそれを上回っていた。
「ウッグ…ウオオォ…!!」
「シュウ!!」
その時、サイトの操縦するホーク3号からレーザーが放たれ、ペドレオンの触手を焼き切った。
(ひ、平賀か…!)
ペドレオンの触手から解放され、自分の周囲を飛び回るホーク3号を見て、シュウ=ネクサスを一時とはいえ危機から脱させたことに一安心したのか、ふぅ
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