偵察-リコンナイセンス-part2/届かない手
[13/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
た大陸へ向かうために結界を破壊しようとしていた。
(アスカ…この結界を壊したらすぐに助けるから……それまでは………!!)
それまでは…!!
「ウオオオオオオオオオ!!!」
だが、それを見ていたサイトが、ただひたすらネクサスが光線を放ち続けていたのを見て、あることに気がついた。
ピコン、ピコン、ピコン……
彼のコアゲージが、点滅を始めていた。結界を破壊するために、本気になり過ぎてエネルギーを膨大に浪費していたのである。
「やめろシュウ!それ以上はあんたのエネルギーが…!!」
周囲の存在をも忘れ、思わず叫ぶサイトだが、ネクサスには届かず、彼はただひたすら結界を破壊するべく光線を放ち続ける。それだけじゃない。光線を撃ち続け、コアゲージの点滅が強まり始める内に、ネクサスの体から先ほどから発生した赤黒いオーラが濃さを増して彼を包み込み始めていた。
(このオーラは…いや、それよりも!!)
サイトだけでなく、コスモスもそれを見かねて彼を羽交い締めて光線を無理やり中断させた。
「グ!?」
「止せ!やめるんだ黒崎君!」
「離せ!あそこにはアスカが…アスカがいるんだ!俺のせいでみすみす捕まったんだ!!だから俺が!!」
「もしあのバリアを消し去っても、その中に閉じ込められたトリステインの人たちが死んでもいいのか!!?」
引きはがそうともがくネクサスに、コスモスは必死に呼びかける。
そう、捕まっているのはアスカだけじゃない。先ほど独断専行したトリステイン小型艦と、その中にいるトリステインの軍人たちもだ。
「知ったことか!!あいつらは自分の手柄のために仲間を切り捨てるような屑共だろうが!!そいつらに情けをかける意味などあるのか!!」
信じられない言葉を、ネクサスは…いや、シュウは吐き飛ばした。頭に血が昇っていたこともあるが、とても平和のために戦う戦士の言葉とは思えない彼の発言に、コスモスは一瞬絶句したものの、すぐに気を取り直して説得を続けた。
「確かに彼らは許されないことをした!!けど、だからって君まで同じことをしていいと思っているのか!?そんなことを…ティファニアたちやアスカって人が本当に望むのか!!」
「うるさい!!誰に許されまいがかまうものか!!俺が…俺が……」
「このバカ野郎が!!!」
突如ネクサスの体が、数発の砲撃によって被弾し、ネクサスの動きが止まる。
今の声と攻撃は、コスモスのではなかった。
ネクサスは視線を、砲撃が飛んできた方に移すと、その正体を知った。
サイトが、ホーク3号のビームを使ってネクサスを攻撃したのである。
「…ざけんじゃねぇよ…」
鋭い視線に突き刺さされ、ネクサスは動きを止めた。同時に彼の体から発せられた、赤黒いオーラも、そこで霧散し消えていった。
ネクサスは、ようやく落ち着きを取り
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ