偵察-リコンナイセンス-part2/届かない手
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戦地は更なる混乱を呼び込んだ。
サイトたちが乗り込むはずだったアルビオン大陸は、突如発生したバリアに包み込まれてしまい、進入不可能となった。さらにその際、空賊団のアバンギャルド号やホーク3号を放り出し単独で大陸への侵入を試みたトリステイン小型艦がバリアの中に閉じ込められてしまうという事態を引き起こす。
アバンギャルド号も退却を開始し、サイトたちホーク3号の突入組みの侵入も不可能となった今、彼らは自分たちを狙い始めた怪獣たちの相手をする羽目になった。
しかも、その怪獣たちはただの怪獣たちではなかった。遊星ジュランから誘拐されてしまったカオスヘッダーが、かつてムサシの世界で人類と対立していた頃と同じように、ウイルスと化して憑りつき、怪獣たちを凶暴化させてしまった。
「カオスヘッダーが……!!!」
ムサシは目を逸らしたいけど、逸らすことのできない現実にショックを受けた。
かつては敵同士だった、今は共に同じ宇宙を生きる仲間となったカオスヘッダーが、かつてのように怪獣たちを凶暴化・形態変化を引き起こして人類へ牙を向こうとしていた。和解を果たしたうえで、最もあってはならないことだった。だがこうして…悪夢が現実となっている。
カオスヘッダーによってその姿を変えた怪獣たち…カオスバードン、カオスベムスター、カオスペドレオン、カオステロチルス。彼らは湧き上がる闘争本能と捕食本能を高ぶらせ、サイトたちが乗るホーク3号、シュウとムサシの乗るアバンギャルド号、ジュリオと彼を乗せているリトラに向けてそれぞれ襲い掛かり始めた。
真っ先にこちらへ向かってきたテロチルス。
「ち!」
シュウは即座にエボルトラスターを鞘から引き抜き、ウルトラマンネクサス・アンファンスに変身し、テロチルスを正面から嘴を掴んだ状態で食い止めた。
「ヌウウウ…ディア!」
(あれが、ネクサス…黒崎君の変身するウルトラマンか)
ムサシは今テロチルスをそのまま突き飛ばしたネクサスの背を見上げた。
テロチルスをアバンギャルド号から離したネクサスは、次はホークに向かうバードンに、ジュリオとリトラに向かうベムスターに向けて光の光刃を飛ばす。
〈パーティクルフェザー!〉
「シュ!」
カオス化したバードンに追われていたホーク3号の中、サイトは操縦するのに必死過ぎることであること、光の国のウルトラマンであるゼロが、まだ自分の正体を知らないルイズとヘンリーの前で変身することを極力禁じられていることもあって変身できない状態にあった。
彼に代わって、闇の力を克服したハルナ=アキナが、ウェザリーとの決戦時と同じように、ファウストへの変身を試みた。みんなを助けたい、その思いを胸に、再び彼女はあの姿へと変身しようとした。
…しかし。
「そんな…!?」
いくら光の力で変身したときのように強
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