Operation 02-発令、ファーバンティ解放作戦-
放たれた矢
Mission16「交わる考え、思考と『例外』」
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
謎のウィッチに関しては治療すれば問題ない。それでも問題は装甲空母、大鳳についてだ。
応急修理要員がいれば幸い機関部を応急修理してもらえればいいのだが、それがなければ艦娘に救援信号を出してきてもらう方がよい。
此方が動くのもよいが、照月はあらかた修復が終わったとしてもまだ動かすには心許たない。かといって単艦なのは非常に危険だ。
「そうだな……ウィッチを使って運ぶのは若干難しい気がする。前線部隊からの救援をするしかないだろう。だとすれば……」
セレンはカチカチとキーボードを打ち始め、鎮守府のシステムを利用して近辺の鎮守府を検索している。といっても利用しているシステムはセントアークのものだが。
「一番近くがノースポイントで、一番動けるのが『水雷戦隊の鬼神』が率いるところか……」
ふとセレンが呟く。
「『水雷戦隊の鬼神』?」
「ああ。提督自体は駆逐艦に対しての愛はすごいが、その分水雷戦隊の練度はノースポイント屈指の強さだと言われている。順応力もあることから、そちらに連絡を取って向かってもらった方が早い」
確かにそうだ。応急修理要員をバルクホルンが持って行って大鳳を動かせるようになったところで護衛が少ないのは明確だ。だからと言って曳航をまかせっきりにするわけにもいかない。
「バルクホルン、出撃後通信で来た指定ポイントで鬼神の艦隊と合流、その後大鳳のところまで目指す事にしろ。その方が安全性が高い。そしてもう1つ、ジェットストライカーがこちらに到達した。それを使え」
セレンは手短に説明する。
「了解……だがジェットストライカーの説明は?」
「そんな暇より応急修理要員持って早く出ろ」
◇
「説明を大幅にカットするとは……どういう考えしてるんだ?」
私一人で格納庫まで一気に走る。
今出撃できるのは私くらいだ。一人でも平気で飛べる。
新しい機体を見つけて一気に足を滑り込ませ、魔力を機体に注ぎ込む。
ジェットストライカーながらすぐに機体が起動した。どういう原理なのだろうかは分からない。
どうしてあの問題が起こるのだろうか。いや、戦力を聞いたところ本来はあれでは十分あった、らしい。
だとすれば、空母棲姫にやられたという事だろう。応急修理要員を抱えながらMG42を2丁、肩にかけて離陸する。
新しい機能もいろいろあるとか、エイラ中尉から聞いたわけだが……レーダーたる機能を頭の中で浮かべてみる。頭の中に現在地の情報と周りの地形の情報が送り込まれる。
鮮明にわかるその情報は、同時に集合地点の情報も刷り込まれていた。
機体を加速させながら集合地点まで向かう。
その時確かに感じたのだ。鬼神という言葉に対する焦りを。
◇
同日 ノースポイント・ニューフィールド島 第2鎮守府
……暇だ。
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ