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俺の涼風 ぼくと涼風
23. 涼風。……と、ぼく。
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連合艦隊の旗艦、お前らしいぞ」

 摩耶姉ちゃんが鼻息を荒くしながら、どこで仕入れたのかわからない機密情報を私に教えてくれる。情報源は青葉さん辺りだろうか。得意げに左手の人差し指を立て、それを小刻みに揺らしながら話す摩耶姉ちゃんと、私は食堂へと急いだ。

 食堂に到着する。すでに多くの艦娘のみんなが朝ごはんに舌鼓を打っていて、食堂内は騒がしい。がやがやとうるさい食堂内をかき分け、私と摩耶姉ちゃんは鳳翔さんから朝ごはんが乗ったお盆を受け取り、そして空いてる窓際のテーブルへと足を運んだ。

「おはようございます!!」

 朝日が差し込んで眩しいテーブルに腰掛けると、すでに朝ごはんを食べ終わったらしい榛名姉ちゃんが、急須と湯呑みを片手にテーブルに遊びにやってきた。以前は顔を見るたびに睨まれ、辛辣な言葉を浴びせられたが、今では榛名姉ちゃんは、会う度に、パアッと花開いたかのような、満面の笑顔を私に見せてくれるようになった。

「榛名姉ちゃんおはよー!!!」
「はい! 摩耶さんも!!」
「おーう榛名ー。おはよーさーん」
「はい! ご一緒していいですか?」
「いいけど、あたいら、これからだぜ?」
「いいですよ? 榛名はもう食べ終わりましたし」

 頭の上に八分音符を浮かべ、榛名姉ちゃんは上機嫌で私たちと自分の湯呑に熱いお茶を注いでくれる。コポコポと注がれたお茶の色は、とても綺麗な薄緑。朝ごはんの香りに混じって、お茶のいい香りが漂ってきた。

 笑顔の榛名姉ちゃんに見守られながら、摩耶姉ちゃんと私は息を揃えて『いただきます!』と宣言し、美味しいお味噌汁に口をつけ、ご飯を頬張り、ハムエッグの目玉焼きに箸をつけた。私はいつものように、目玉焼きには塩コショウ。一緒に焼かれたハムを箸で器用に巻いて、それで黄身を突き崩し、ハムを浸して、その妙味を堪能する。

「んー……幸せだー……」

 ……フと気付く。摩耶姉ちゃんが、目玉焼きにとんかつソースをかけている。

「ま、摩耶姉ちゃん……」
「あン?」

 そして、とんかつソースをかけた目玉焼きを、そのままご飯の上に乗せ、目玉焼きをご飯の上で細かく刻み、そして、黄身と白身とご飯を同時にがばっと箸で取って口に運んでいた。

「そ、それ……うまいの?」
「うまいもクソも、普通こうやって食うだろ?」

 首を綺麗に上に伸ばし、摩耶姉ちゃんがきょとんした顔で私を見た。そういえば、摩耶姉ちゃんが目玉焼きを食べてるところははじめて見た気がするけれど……

 榛名姉ちゃんの顔をちらっと見る。私と同じく、榛名姉ちゃんも冷や汗をかいて苦笑いを浮かべているようだ。『タハハ』と言いながら、顔が若干青ざめているのは、私の気のせいではないはずだ。

「つーかさ、涼風。お前、随分とケッタイな食
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