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提督はBarにいる。
提督の挑戦状・1
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なった木曾は

「ちくしょおおおおぉぉぉぉぉぉ!」

 と叫びながら勘定も払わずに店を飛び出して行った。

「あ、待つクマ木曾!」

 球磨もそれを追いかけるように飛び出して行ってしまった。こっちも勘定を忘れてやがる。

「やれやれ、世話の焼けるねーちゃんと妹だにゃ」

 よっこらせ、と立ち上がった多摩が3人分の支払いをしてゆっくりと去っていく。

「毎度あり」

「提督、あぁ見えて木曾は純情な奴だにゃ。あんまりからかわないでやって欲しいにゃ」

「わ〜ってるよ、たまの悪ふざけだ」

「それならいいにゃ」

 んじゃまた、と手を振って多摩も去っていった。店内に客が居なくなったな……と思っていたら、さっきの騒ぎを聞き付けて他の客がやって来た。




「いらっしゃい」

「ねぇ提督、廊下が騒がしいけどまた川内が騒いでるの?」

 そんな言葉をこちらに向けながら入って来たのはビス子ことビスマルクだった。

「違ぇよ、ちと俺が木曾の奴をからかいすぎたんだ」

 そこで俺はクイズの話をしてやる。こういうの、意外と好きなんだよビス子。

「へぇ……面白そうじゃない!私にも問題出してみなさいよ!」

 ふむ。なら、折角だしドイツに因んだブラックユーモアクイズを1つ出してやるか。

「じゃあいくぞ。

『第二次世界大戦も間近のベルリンで、「ヒトラーはバカだ」と叫んで回った男が逮捕され、裁判で禁固20年の判決を受けた。罪状を確認すると、20年の禁固の内5年は侮辱罪だった。残りの15年の禁固の判決の原因になった罪は、次の3つの内のどれ?

1.国家特別反逆罪

2.国家機密漏洩罪

3.国家騒乱煽動罪』

さぁて、解るかな?」


「ねぇ、これってブラックユーモアなのよね?」

「あぁそうだ。まともに考えると答えにゃたどり着けないぞ?」

「簡単じゃない、答えは……」

 
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