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勇者番長ダイバンチョウ
第20話 正義と悪の大決戦!悪党達を舐めるんじゃねぇ!!
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なるなよバンチョウ星人!】

 部下を倒され怒り心頭のジェネラルが前に立つ。その手には怪しく光り輝く粒子状の剣が握られている。

「何だ? そのバチバチ光ってる妙な物は?」
【貴様を地獄の底へと導く正義の刃だ!】

 言うや否や横薙ぎの一閃が襲い掛かってきた。どうにか身を翻してそれをかわすも、肌には黒いかすかな焦げが付き、その粒子の刃の危険を露わにしていた。

【どうだ! 鋼鉄すらも切り裂くビームサーバーの威力は? 貴様如き両断する事も容易い事だ!】
「けっ、銃の次は剣ってか? てめぇら正義の味方は武器なしじゃまともに戦う事も出来ねぇのか?」
【問答無用! 最後に勝つのは正義なのだ!】

 怒号と共に頭上へと振り被り、バンチョウ目掛けて一直線にそれを振り下ろす。
 その刹那、バンチョウの後方から撃鉄の引かれる音がした。
 放たれた弾丸はバンチョウの頬を翳め、ジェネラルの持っていたビームサーバーを後方へと弾き飛ばした。

【お・・・おのれ、レオン!!】
「サンキュー、助かったぜイインチョウ」
【礼は良い、今の内に合体しろ!】
「おうっ!!」

 ジェネラルが弾かれたサーバーを拾いに行ってる今が好機。イインチョウの手により整備された番トラに再び火が灯る。

「やるぞ、バンチョウ!! 根性合体だ!」
【おうよぉ!!】

 バンチョウのゴーサインを受け、番トラとバンチョウが合体を果たす。
 背中には喧嘩最強の文字を抱き、傷の入った学帽を被り、長ランにボンタン、そして下駄と言った如何にも時代を間違えたような風貌をした姿が其処に現れた。
 これこそ、幾多の侵略者を返り討ちにしてきた喧嘩番長ことダイバンチョウの姿である。

【ダイバンチョウ、見参でいぃ!】
【ぬぅぅ、合体したと言うのか?】
【やいやいジェネラル! てめぇが幾ら正義を歌おうが、てめぇのやってるこたぁ所詮お山の大将レベルの正義でしかねぇ! 本当の正義を名乗りてぇんなら、宇宙全部を守って見せろ! それが出来ねぇのなら正義なんざ名乗るんじゃねぇ!】
【ほざけ! その為にこの私が貴様と言う悪を成敗するのだ!】

 先ほどは邪魔が入ったが、今度こそこの一撃で仕留める。しかし、ダイバンチョウは逃げなかった。
 相手が正義を背負って戦うのであれば、こちらは悪を背負って戦う。
 悪には悪の意地があるのだ。

【そんななまくらがこのダイバンチョウに効く訳ねぇだろうが!】

 咄嗟に、ダイバンチョウは履いていた下駄を脱ぎ、両手でそれを掴んだ。 
 そして、その下駄でジェネラルのビームサーバーを掴んで止めてしまったのだ。

【何ぃ! 鋼鉄すら切り裂くビームサーバーを下駄でぇ!】
【これぞ、真剣下駄取り・・・なんてな】

 洒落た一言を
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