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勇者番長ダイバンチョウ
第20話 正義と悪の大決戦!悪党達を舐めるんじゃねぇ!!
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までも手を組んでても仕方がないんでねぇ。こちらもビジネスなのだよ。悪く思わないでくれたまえ」
「ま、待ってくれ! お前の兵力を私に貸し与えてくれ! そうすれば、今度こそ、今度こそ私の正義を知らしめて―――」
「ジェネラル! 貴方は一体何を考えているのですか?」

 ジェネラルの行いは生き残っていたジャスティス星人達の動揺を招いていた。
 正義を司る者が悪に媚びへつらう。そんな事あって良い筈がないのだ。

「我らは正義を重んじる者です。それが悪に頭を下げるなどと」
「黙れ! 最早正義を貫く為には選り好みなど出来ん。私の信じる正義の為ならば、私は悪にでも頭を下げるつもりだ!」
「はっはっはっ、世の中ってのは何が起こるか分からんものだなぁ。さっきまで肩で風を切っていた宇宙警察のボスが、今はこの俺の前に頭を下げるか・・・愉快愉快。実に気分が良いわぃ」

 平身低頭し、ひざまずくジェネラルに対し、ゴクアク星王は満足げに大笑いを浮かべていた。
 その光景は、他のジャスティス星人達の心を打ち砕くには十分過ぎる光景であった。

「良かろう、兵力を貸してやろう。ただし、この俺の命令には絶対服従して貰うぞ」
「・・・分かった・・・お前の言う通りにする」
「では最初の仕事だ。其処に居る生き残りのジャスティス星人ともを始末しろ。お前の手でな!」
「なっ!!」

 ゴクアク星王が命じた命令は余りにもな命令だった。自分の部下を自分の手で殺せと言うのだ。

「ま、待ってくれ! それは余りにも―――」
「言った筈だぞ。俺の命令には絶対服従だとな」
「――――――!!!」

 腹の底が煮えくり返る思いだった。だが、従うしかない。ジェネラルは、言われるがままに、ビームサーバーを手に取り、そして・・・同胞達を次々と切り捨てて行った。
 辺りには同胞達の断末魔の叫び。飛び散るオイル。そして、ジェネラルを恨む声が響き渡っていた。それを聞きながら、ゴクアク星王は大層ご満悦の様子だった。

(これで良い。この俺に逆らう奴や利用しようとする奴は許しはしない。次にこうなるのはお前達だぞ、憎き番長共め!)

 先ほどの邪悪な笑みとは打って変わって、地球を睨んだ時のゴクアク星王の表情は凍り付く程の憎しみに満ち溢れていた。
 それは、この先に待ち受ける番長たちの過酷な戦いと、ゴクアク組との最終決戦を匂わせるかの様な雰囲気すら漂ってきていたのだった。




     つづく
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