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勇者番長ダイバンチョウ
第20話 正義と悪の大決戦!悪党達を舐めるんじゃねぇ!!
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「今更何言ってやがる! 俺は最初から悪党なんだよ。何しろ、俺は番長だからな」

 殴り倒した事に一切謝罪する気などなく、寧ろ自分が悪と呼ばれた事に誇りすら感じてしまっている。
 そんなバンチョウがイインチョウにはとても清々しく、また輝いて見えてしまっていた。

【ば、バンチョウ・・・】
「イインチョウ、良く見てな。今から俺が喧嘩の仕方ってのを教えてやるよ」

 かつての同胞相手に戦う事の出来ないイインチョウに代わりバンチョウが勇み出て来た。
 腕を鳴らし何時でも打って出る準備は整っている。

【喧嘩だと? 我らが行うは正義の為の戦い、いわば聖戦だ! 喧嘩等と言う低俗な行いと一緒にするな!】
「ゴチャゴチャ言ってないで掛かってきな。自分の言い分が正しいならこの俺を倒してから幾らでも進言すりゃ良い」
【おのれ、辺境の蛮族が!】

 吐き捨てるかの様に言い放ち、配下のジャスティス星人達が一斉に銃口をバンチョウへと向ける。
 が、それよりも早くバンチョウは地を蹴った。
 一瞬の内にジャスティス星人達の懐へと入り込み、手近な一人に頭突きを食らわせて来た。
 凄まじい轟音と共に頭突きを食らったジャスティス星人は目を回し、無防備な状態を曝してしまっている。
 そんなジャスティス星人を抱え込みバンチョウは他のジャスティス星人達を睨んだ。

【おのれ、仲間を盾にするとは卑怯な!】
「喧嘩に卑怯もらっきょうもねぇんだよ! それを言うなら大人数で仕掛けて来たてめぇらの方こそ卑怯だろうが!」
【構わん、味方ごとバンチョウを撃ち抜け!】

 ジェネラルの命令に一同は戸惑いを見せるも、それも一瞬だけだった。
 すぐさま一同は銃口を向け、その撃鉄を引いた。

「ちっ!!」

 迷いなく撃鉄を引いた様を見たバンチョウは人質を手放し放り捨てる。
 その直後、バンチョウ目掛けて降り注ぐ弾丸の雨あられ。

【馬鹿め、流石にこれだけの銃弾の雨を食らえば一溜りもあるまい!!】

 誰もが勝利を確信した。硝煙が晴れ、その中から大地に立つバンチョウの姿を見るまでは―――

「へっ、正義とか抜かす割にゃ俺みたいな悪党一人倒せない豆鉄砲みたいだな」
【あ、あれだけの銃撃を物ともしていないのか?】
「こんなの百万発食らったって効く訳ねぇだろうが! イインチョウの攻撃の方が一億倍効いたぞ!」

 その後はバンチョウの反撃がひたすら行われた。
 先ほどの銃撃のお返しと言わんばかりに撃鉄を引き絞った奴ら全員に鉄拳と鉄脚、そして頭突きを見舞ったのだ。
 忽ち殆どの面々がバンチョウの一撃を見舞い倒れ伏してしまった。

「どいつもこいつも歯応えのねぇ奴らだぜ。ちったぁイインチョウの爪の垢でも分けて貰えってんだ!」
【良い気に
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