第六幕その十
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「あっという間に届くのよ」
「オズの国ならですか」
「それこそ何処にでもですか」
「すぐに届くんですか」
「どんなものでもですか」
「ただ何でも届けてくれるだけじゃなくて」
「だからとても便利なの」
「こんな便利な配達は外の世界にもないだろうね」
モジャボロは笑顔で言いました。
「ロック鳥はオズの国の端から端まで一時間もかからずに飛ぶからね」
「一時間ですか!?」
「このオズの国を」
「端から端までですか」
「たった一時間で行くことが出来るんですか」
「大陸なのに」
「そこまで速いんだ」
ロック鳥の飛ぶ速さはというのです。
「だからとても便利なんだ」
「オズマが考えたと言ったけれど」
かかしもお話をしました。
「こんな凄いシステムをよく考えられたよ」
「いや、びっくりしました」
「まさかこんなシステムだなんて」
「ポストは魔法でお話出来るのはわかりますけれど」
「まさかロック鳥まで使うなんて」
「本当に凄いです」
「ロック鳥もこの国にいてね」
オズの国にというのです。
「配達と運送に使ってもらったんだ」
「あの時は皆でどうしたものにしようかって思ったけれど」
木樵はシステムを作ろうとした時のことを思い出していました。
「いや、こんないいものが出来るなんてね」
「オズマ姫のお考えがですね」
「こうしたものを作ったんですね」
「こんな凄い郵便と配達のシステムを」
「オズの国ならではのものをですね」
「作ったんですね」
「そうなんだ、あの時僕達もあれこれアイディアを出したけれど」
「オズマがふと言ったんだ」
まさにとです、ジャコクも言いました。
「こうしたらって」
「それでなんだね」
「オズマ姫が出してくれたので」
「それで決まって」
「こうして動いている」
「魔法と生きものを使って」
「僕達は科学の車を使おうとかドラゴンとか考えていたんだ」
ジャックは自分達の考えをお話しました。
「あれこれとね、けれど皆オズマの言葉を聞いて決めたんだ」
「それならってね」
モジャボロのお顔は笑顔でした。
「こんないいものはないってね」
「オズの国らしいですし」
「不思議の国ならではで」
「しかもすぐに届きますし」
「何でも運べて」
「本当にこんなにいいものは他には」
「そして実際に効果的に動いているんだ」
そのシステムがというのです。
「見ての通りね」
「もうちょっとしたら届いているわね」
ジュリアはにこにことしていました。
「都のお父さんとお母さんのところに」
「今ロック鳥が飛んでいるんですね」
「そうよ」
ジュリアは神宝に笑顔で答えました。
「現在進行形でね」
「そうですね」
「そしてね」
「あと少しで、ですね」
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