0143話『ドーバー海峡沖海戦・欧州棲姫の撃破』
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いから」
「後の残りの航空基地隊はボスマスに集中しないといけないしね……」
空母の四人がそれで表情を曇らせている。
そうなのだ。
空母夏姫の艦隊は連合艦隊編成のために第一艦隊から攻撃していくからなんとか航空基地隊を頼らずに火力で押し切れるけど戦艦夏姫の艦隊は通常艦隊のために第二艦隊に攻撃が行ってしまい多大な被害を及ぼしている。
だから少しでも被害を最小限に抑えるためにも航空基地隊の一艦隊は戦艦夏姫に集中している。
「まぁこればかりはお祈りをしてなんとかしていくしかないな」
「またそんな適当な……被害をこうむる私達の身になりなさいよね、クズ司令官!」
「おっしゃる通りで……でもなんとかみんなには抜けてもらいたいのは本心だからなぁ。頑張ってもらいたい」
「わかってるわよ、まったく……」
それで霞は頬を膨らませながらも一応は納得してくれた。
そしてみんなにはまた出撃してもらった。
まったくあのクズは……。
でも私達の事を信じて送り出してくれているところは評価に値するわね。口には出さないけどね。こういう時は調子に乗らせちゃいけないからね。
そして潜水新棲姫を突破して遭遇する空母夏姫。
「シズミナサイ……」
空母夏姫が艦載機を放ってくるけどどうにか翔鶴さん達が迎撃して、そして第一艦隊の攻撃で私達にはあまり被害はなく突破できた。
だけど次の戦艦夏姫の戦闘の時だった。
「霞ちゃん! 危ない!!」
阿武隈さんのそんな声が聞こえてきた時にはもう遅かった。
私は戦艦夏姫の砲撃をもろに喰らってしまい大破してしまっていた……。
だけど私以外はなんとか凌いでくれた。
これなら!
「提督……霞ちゃんが大破しちゃった……」
『そうか。……霞、私の言葉が聞こえているか?』
「ええ、聞こえているわ」
『そうか、安心した。それなら酷な命令をしているという自覚はあるけど女神を積んでいる為に進撃してほしいんだけど構わないか……?』
「ほんとクズね」
私は第一声でそう言う。
司令官はそれで『すまない……』と謝ってくるけど、まだ私は最後まで言い切っていないったら。
「だけど……イイ判断だわ。せっかく勝ち目が拾えそうなんだからこんなところで撤退なんかしたらむしろ許さないんだからね!」
『ッ!ああ、わかった。少しの間だけど耐えてくれよ霞』
「任せなさい! この霞、轟沈間際の痛みなんて耐えてみせるわよ。見ていなさい!」
それで私は強引に司令官との通信を切った。
そこに私の事を心配してくれたのか阿武隈さんが話しかけてきた。
「……霞ちゃん、ホントーに無理だったら言ってね?」
「大丈夫よ」
「そっか……。霞ちゃんは強いね」
「そんなんじゃないわよ……司令
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