678部分:第五十三話 孟獲、七度捕らえられるのこと五
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
第五十三話 孟獲、七度捕らえられるのこと五
「けれどこれで捕まったら」
「はい、絶対に捕まりますから」
「安心して下さい」
二人がこう言った途端にあった。魏延が釣った。
「よし、来た!」
「嘘っ・・・・・・」
これには驚くしかない神楽だった。今度は釣りであった。
これで四度目だ。しかし諦めない孟獲だった。
五度目はだ。バナナを上から吊り上げていてだった。
「バナナにゃ!」
飛びつくとそこに眠り薬があって捕まる。だがやはり諦めない。
六度目はだ。また落とし穴だった。今度も引っ掛かったのだ。
「どうしてこんなところににゃ!?」
「また引っ掛かるか?普通」
「ちょっとないだろ」
趙雲と馬超も呆れてしまった。しかし捕まったのは確かだった。
だがまだ諦めない孟獲はまたしても逃がされた。しかし七度目はだった。
「今度はこれか」
「これなのね」
関羽と劉備がその罠を見ていた。通り掛かればそこに張った糸に反応してだ。吹き矢が飛んで来る仕掛けの罠を張っていたのだ。
「今度も確実にいけるな」
「そうよね、これまでの流れだと」
「けれどなのだ」
張飛は少しばかり困った顔になっていた。
「あいつ凄く諦めが悪いのだ」
「そうだな。六回も捕まっているのにな」
「何か可哀想な感じもするし」
関羽と劉備も末妹の言葉に応える。
「そろそろ終わりにしたいが」
「どうなのかしら」
「流石に。そろそろと思いますけれど」
「今度で七度目ですし」
孔明と鳳統も考える顔になっている。
「けれど孟獲さんのあの諦めの悪さって」
「物凄いです」
「そこまで諦めの悪い人はね」
「そういないと思います」
ミナと月も言う。
「けれど。変に力で訴えるよりも」
「ずっといいですよね」
「はい、そうです」
「その通りです」
軍師二人もそれが言いたいのだった。
「力で強制しても孟獲さんとの間に後までいざかいを残すだけです」
「それでは何にもなりません」
「城を攻めるのではなく心を攻めるのです」
「大事なのはそれです」
これが二人の狙いだった。
「ですからここはです」
「孟獲さんが本当にぎゃふんと言うまでです」
「やるしかないのね」
「どれだけ時間がかかっても」
黄忠と厳顔もここで考える顔になった。
「だからこうして何度も罠を張って」
「それでじゃな」
「しかしそれでもな」
「ここまで来たことを考えたらな」
趙雲と馬超は幽州からこの南蛮まで来た旅路を考えていた。
「これ位はな」
「何でもないか」
「幽州からか」
魏延にとってはだ。信じられない長さだった。
「この国のまさに北から南だな」
「そうだよ。その間本当に色々あったんだよ」
馬岱が驚く魏延に話した。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ