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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
ギリシア神話
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んで、何があった?まずねぇとは思うが、どっかの神群で人類最終試練の誕生でも観測されたか?」
「いえ、そうではなく・・・!お呼びに行ったのですが、あの人がどこにもいません!」
瞬間、ゼウスの表情が・・・否、その場にいるギリシア神群へ所属する全ての者の表情が険しいものになる。ゼウスが指示を出すまでもなく全員が行動を開始、ヘラはその式を取り始めた。
「オイオイ、何があったってんだよ。面白そうな面倒事なら首突っ込ませろ」
「いや、こっちとしては面白いことじゃないし・・・お前にとっても、そう冗談で済むことじゃねえだろうよ」
「・・・こっちにも影響があるってことか」
意地でも吐かせようとギフトカードから獅子王を取り出した一輝に対しそれを手振りで抑えるゼウス。湖札は何があっても動ける準備を済ませて一輝とゼウスを挟んだ位置に立つ。
「99パーセントの確率で、アイツの目的地は“ノーネーム”の本拠だろうさ。だからこっちは、ソイツに関する全ての情報を差し出す」
「たったそれだけでついさっき結んだ不干渉協定破りを見逃せってか?」
「そうは言わん。そうさな・・・ギリシア神群は今後、ソイツに関する全権利を放棄する。説明を聞けば、その大きさは分かるはずだ。勿論、今回そっちがソイツを殺そうがそれ以上のことをしようが、ウチから文句を言うことはない」
「追加条件だ。アンタらからだけじゃなく、他の神群にも言い聞かせておけ。『箱庭への問題とならない限り』っつー曖昧な休戦協定結んでるからな。いい気になって出てきたヤツを皆殺しにするのも面倒だ」
「いいだろう、ゼウスの名に誓って、必ず。他に条件はあるか。・・・全てこっちの過失だからな、敵対しないで済むなら大概のことは受け入れる」
そう言うことならばと何かないか考えるが、特になかったのでその件はもう後に回す。今はそれよりも、“ノーネーム”へ向かったというその存在のことだ。とそこで、時間が惜しいということに気付く。
「ソイツの名前だけ教えろ。んでその後、ソイツの説明ができるやつを一人よこせ」
「どういうこった」
「時間がないんだろ。道すがら説明させる」
「あー、それもそうか。分かった、すぐに呼び出す。門で合流させよう」
そういってギフトカードを取り出し何かを飛ばしたゼウスは、再び一輝へ視線を向ける。
「今回、“ノーネーム”へ向かったやつの名前は―――」
========
「わざわざノーネーム本拠までお越しくださったようですが、はてさて・・・アンタ、何モンだ?」
コミュニティの敷地、その入り口を少し進んだところで。その気配に真っ先に気付いた十六夜が駆け付け、その女神へ問いただす。
「あらあら、
私
(
わたくし
)
ったら。初対面ですのに挨拶すらせず、失礼い
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