第一章 ハジマリ
第30話 再戦VSザ・デッド――試合開始
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「天馬。アイツ等が話に出てきたモノクロ世界の奴等か……」
雷門中サイド、ベンチにて。ユニフォームに着替え、赤色のキャプテンマークを左腕に付けた天馬に、神童が問いかけた。
対し真剣な眼差しで「はい」と頷いた天馬。それに続いて、神童の傍にいた霧野が口を開く。
「なんだか、不気味な奴等だな……」
緊迫とした面持で語った霧野が見つめる先――――ザ・デッドのベンチにはスキアのメンバーであろう。
いずれも色を持たず、人間と言うのには明らかに不出来な、異形の姿を持った数名の存在がうごうごと蠢いていた。
「異世界からの刺客……写真に撮らないと…………」
「アンタは大人しくしてるんだよ!」
「水鳥ちゃんのケチ……」
こんな異常な出来事を前にしても、いつものように目を輝かせカメラを構える茜の頭を掴み水鳥は声を上げる。
そんな二人の様子を見て苦笑いをするアステリの背後から、円堂が声をかけた。
「アステリ、今回お前も試合に参加してくれ」
「……! はい!」
「アステリ! 頑張ろうな!」
ハツラツとした笑顔を向ける天馬の言葉にアステリも強く頷き、答えた。
そして、今回の試合にも当然の如く姿を現したのが……
『サッカーある所、私あり! いつでも元気がモットー! 実況者、アルです!』
不穏な雰囲気の漂うこの場には不釣り合いな程明るく、弾む様に少女は叫ぶ。
突如として聞こえたその声の先にはあの小さな実況者が当然の如くマイクを持ち、両チームのベンチエリアの間に佇み、天馬達が立つフィールドを見詰めていた。
「ちゅーか、誰? あの子」
雷門ベンチに座る浜野がアルの姿を見詰め、口を零した。
他の控えのメンバーやマネージャー達も、彼女を訝しい目で見詰めている。
フェイは困った顔のまま愛想笑いを浮かべると、アルの事を怪しむメンバーに彼女が自称実況者だと言う事と、一応悪い人では無い事を話した。
まぁ、未だ謎の存在なのには変わりはないが……
「また変なのが現れたなぁ」
「あはは……」
ディフェンスエリアに立った狩屋が呟いた言葉に、天馬とアステリは苦笑いを浮かべた。
そんな彼等の事等気にせず。自称実況者の彼女は、いつものように両チームのメンバー紹介を始めた。
・【雷門】メンバー&ポジション・
FW:剣城京介
FW:倉間典人
FW:松風天馬★
MF:神童拓人
MF:錦龍馬
MF:速水鶴正
MF:アステリ
DF:天城大地
DF:霧野蘭丸
DF:狩屋マサキ
GK:三国太一
剣城 倉間
天馬★
神童
アステリ 錦
速水
狩屋 霧野 天城
三国
・
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ