ペルソナ3
1802話
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花見が済んだ日の夜……俺の姿は、当然のようにタルタロスの中にあった。
ちなみに、当然ながらゆかりと……そして荒垣の姿もある。
「ったく、何で俺まで……昨日だけだって言っただろ?」
「俺はそれに納得しなかった筈だが? それに、荒垣も何だかんだとタルタロスは気になってるんだろ」
「……んな訳ねえだろ」
俺の言葉に反論する荒垣だったが、答えるまでに若干の間があったのを考えると、当然のように本心という訳ではないのだろう。
面倒見がいい割に、微妙に捻くれているしな。
勿論、本人にそんな事を言えば絶対に納得しないだろうが。
「とにかく、今日は5階から上に進むとしよう。……目指すのは、9階。あの死神が出た場所だ」
「おい、俺を戦闘に巻き込むつもりか?」
「どうだろうな。……まぁ、恐らく9階に行っても死神はいないと思うが」
「そう思う根拠は何だ?」
「純粋に、死神が強すぎるシャドウだからだ。とてもではないが、9階とかで出てくるようなシャドウじゃなかった。……まぁ、正確には9階に上がってからすぐに死神と遭遇したから、9階のシャドウとは戦っていないんだけどな」
その言葉に荒垣は呆れの視線を向けてくる。
だが、9階のシャドウとは戦っていなくても、8階のシャドウとは戦っているのだ。
これが、9階と11階で差が出てくるのであれば、まだ分かる。
……ちなみに、10階が抜かれているのは恐らくだが10階には5階と同じような小ボスがいると予想されている為だ。
だから、正確には小ボスのいる階層を境にしてシャドウの強さが異なる……というのが正確か。
勿論これはあくまでも俺の予想だから、実際には何らかの理由で9階から強力なシャドウが出現するようになっているという可能性は否定出来ないのだが。
「まぁ、アルマーがそう言うのならそれでもいいけどな。何しろ、アルマーの場合は影のゲートがある。一方通行のターミナルをいつでも使えるようなものだ。……いや、行って戻ってくるって事は、双方向のターミナルか。正直、双方向のターミナルがあるとは思ってなかったけどな」
「まぁ、双方向ターミナルがあるのは5階だしな。そこまで到着してなければ、知らなくても仕方がないさ」
そう言えば、俺とゆかりがターミナルと呼んでいるこの転移装置。
実は、荒垣達……より正確には桐条グループ側でも、ターミナルと呼んでいたらしい。
転移装置とかなら分かるが、まさか向こうでもターミナルとは……これは偶然か? それとも、何か別の意味があっての事なのか?
ふとそんな疑問を抱くが……すぐに今はそんな事を考えている場合ではないと判断する。
とにかく、今は上の階に……9階に向かう必要があるのだから。
「とにかく、行くとしようか」
影の転移魔
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