第二章
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それぞれお弁当に飲みものも持って行ってでした、そうしてなのでした。
ジョニーとヘンリーは一緒に村に行く車に乗りました、二匹は車にいる間はじっとしていて人間達には見付からずにしていてです。
村に着くとさっと車から出てでした、村に降り立ちました。ヘンリーは村に降り立つとすぐに周りを見回して隣にいるジョニーに言いました。
「確かに木が多くて建物も少ないね」
「それがこの村なんだ」
「そうだね、空気も奇麗だね」
「のどかな場所だよ」
「いい場所だと思うけれど」
「ところが前に来た時は馴染めなかったんだ」
ジョニーはヘンリーに残念そうにお話しました。
「これがね」
「そうだったんだ」
「うん、全体的にね」
「それで長い間来なかったんだね」
「二度と行くものかって思ったよ」
ジョニーはその時のことを思い出しつつヘンリーにお話しました。
「それでずっと来ていなかったんだ」
「それを思い立って」
「ふと行きたくなってね」
「成程ね」
「いや、まさかこんな気持ちになるなんてね」
ジョニーはヘンリーにしみじみとした口調でお話していきます、二匹はお話をしつつジョニーが案内する場所を歩いていきます。
「不思議だよ」
「気が向いたっていうのかな」
「そうそう、気が向いたんだよ」
「たまたま」
「そうだったんだ、行きたくないって思っていたのに」
その筈がだったのです。
「いや、不思議だよ」
「どうしてそんな気持ちになったのか僕はわからないけれど」
ヘンリーはジョニーと一緒に歩きつつ言いました、彼に案内を受けながら。
「それでもこうして案内してくれるのはね」
「嬉しいんだね」
「とてもね」
実際にというのでした。
「僕にとってはね」
「そうなんだね」
「うん、そして僕から見たらね」
ヘンリーはジョニーが案内してくれた畑を見ました、マクレガーさんの畑は大きな犬がいて何か怖そうなお爺さんとお婆さんがいますが二匹には気付いていません。その犬や人間達も見つつそうして言うのでした。
「ここはいい場所だよ」
「そうなんだね」
「こんな畑はじめて見たよ」
「街の畑って街の端の方にやっとあるからね」
「そうそう、本当にね」
「こんなに広くてのどかな畑はね」
「街にはないよ」
そうだというのです。
「とてもね」
「だからだね」
「うん、いいよ」
とてもというのです。
「新鮮なお野菜の葉が見られるしね」
「奇麗な緑色だね」
「如何に美味しそうだよ」
「うん、けれどね」
ジョニーは犬やお爺さん、お婆さん達を見てからヘンリーに囁きました。二匹で一緒に畑の中を歩き回りつつ。
「ここでは食べない方がいいよ」
「そうなんだ」
「うん、若し犬や人間達に見付かったら」
そ
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