第五章
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「お酒抜いてもね」
「また飲むとなると」
「何かよね」
「じゃあ飲まないのね」
「いや、飲むわ」
これが彩の返事だった、テーブルにはハムやソーセージ、パンにサラダにフルーツやヨーグルトが揃っている。
「美味しいから」
「今日だけは」
「そう、休日だし」
彩はさらに言った。
「しかも折角こうしたところに来たんだから」
「アルバイトの時と違って」
「飲むわ」
二日酔い明けでもというのだ。
「そうするわ」
「私もよ」
「何よ、あんたもなの」
「お昼も飲みましょう」
その時もというのだ。
「レストランにも寄るけれど」
「それとは別に」
「運河添いにお外で飲めるいいお店あるから」
「じゃあ運河とそこを通る船を観ながら」
「ワイン飲みましょう」
「今度はワインね」
「そうしましょう」
こうした話を朝からしてからだ、二人は朝からシャンパンを楽しんでそれからチェックアウトをして買いものや観光を楽しみ。
昼はレストラン、そしてその後は。
由利香の提案通り運河添いの店でワインを飲む、そうしつつだった。
彩はすっかり赤らんだ顔で運河の方をうっとりとしながら一緒にいる由利香にこう言った。
「もうすぐ長崎に戻るから言っていい?」
「ええ、いいわよ」
由利香はその彩の横顔を見つつ答えた。
「昨日のビアガーデンでの言葉ね」
「ええ、最高のね」
「バカンスね」
「そうなったわ、長崎から近くだけれど」
それでもというのだ。
「最高のバカンスだわ」
「私もよ」
「そうなので」
「いい思い出が出来たわ」
由利香はこうも言った。
「この夏の」
「私もよ、アルバイドばかりの夏だって思ったら」
「こうしたこともあって」
「凄くいい夏になりそうよ」
「帰ったらまたアルバイトだけれど」
「それはそれでよしね」
由利香に笑って言った。
「お金稼げるし充実もしてるし」
「そうよね」
「だからね」
「アルバイトも楽しむのね」
「そうするわ、そればかりじゃこうは思えないけれど」
アルバイト三昧なら、というのだ。
「それでもね」
「こうした時もあれば」
「全然違うわ、じゃあ最後までね」
「ハウステンボス楽しみましょう」
「そうしましょう」
こう二人で話してそしてだった。
ワインを飲みまだ行っていない場所を巡ってだ、二人は夕方にハウステンボスを後にした。その長崎に戻る電車の中で。
彩はハウステンボスの方を見ながらだ、由利香にこんなことを言った。
「また行きたいわね」
「そうね、私もよ」
「今度も二人で行く?」
「それか彼氏か旦那様か」
「結婚するの」
「それも出来たらいいわね」
「そっちはまだ先だと思うけれど」
「それでもね」
由利香は彩
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